吉澤賢

吉澤 賢（よしざわ けん）氏は、1978年7月7日生まれの日本の競輪選手です。千葉支部所属。競輪選手に転向する以前は、陸上競技の400メートルハードルで日本トップレベルの選手として活躍しました。

陸上競技でのキャリア

千葉県酒々井町出身。千葉県立市立船橋高等学校から順天堂大学を経て、株式会社デサントに入社。高校時代より、長年にわたり400メートルハードルにおいて日本の第一線で活躍。特に、同時代のトップ選手であった為末大氏とは良きライバルとして競い合いました。しかし、惜しくも日本陸上競技選手権大会では一度も優勝を果たすことはできませんでした。

それでも、その実力は高く、2014年12月9日時点の日本の400メートルハードル歴代記録では10位にランクされるほどでした。国際大会での実績も豊富で、2001年と2003年には世界陸上選手権に出場。そして、陸上選手としての集大成として、2004年のアテネオリンピックに日本代表として出場を果たしました。

競輪への転身

2005年、吉澤氏は400メートルハードル選手としての限界を感じ、新たな道として競輪への転向を決意します。これは、陸上競技のオリンピック代表選手が競輪選手に転身するという、前例のないキャリアチェンジであり、大きな注目を集めました。転向にあたっては、同じく陸上競技から競輪へ転じた森下太志氏に師事しました。

日本競輪学校第93期生の入学試験では、適性試験による特別選抜枠で合格を手にしました。しかし、入校直前に街道での練習中に交通事故に遭い、首を骨折するという重傷を負ってしまいます。この怪我により、同期での入校は叶わず、一年遅れの第94期生として改めて競輪学校に入校することとなりました。競輪学校を卒業する際の成績は、在校成績54位、1着回数4回でした。

競輪選手としての活動

2008年7月21日、立川競輪場にて競輪選手としてデビューを果たしました（成績は4着）。同年7月31日には宇都宮競輪場で待望の初勝利を挙げました。しかし、陸上選手時代のような目覚ましい活躍とはならず、当初期待された上位での成績を残すには至っていません。

陸上競技における主な国際大会成績（400mハードル以外も含む）

1996年 世界ジュニア選手権：予選敗退 (400mH)
1997年 日本選手権：6位 (400mH)
1998年 アジア選手権：7位 (400mH), 日本選手権：4位 (400mH)
1999年 ユニバーシアード：準決勝敗退 (400mH), 日本選手権：3位 (400mH)
2000年 日本選手権：3位 (400mH)
2001年 日本選手権：2位 (400mH), 世界選手権：予選敗退 (400mH), ユニバーシアード：7位 (400mH), ユニバーシアード：3位 (4×400mR)
2002年 日本選手権：2位 (400mH), アジア大会：6位 (400mH), アジア大会：4位 (4×400mR)
2003年 日本選手権：4位 (400mH), 世界選手権：予選敗退 (400mH)
* 2004年 日本選手権：2位 (400mH), アテネオリンピック：予選敗退 (29位) (400mH)

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