吉田萬次

吉田萬次の生涯と業績

吉田萬次（よしだ まんじ、1892年3月2日 - 1958年12月21日）は、日本の政治家あり経医師です。彼は愛知県の一宮市で育ち、地域の政治と医療に多大な貢献をした人物です。彼のキャリアは市議から始まり、最終的には参議院議員にまで上り詰めました。

生い立ちと教育

吉田は愛知県中島郡一宮町に生まれ、1911年に明倫中学校を卒業しました。その後、1917年に愛知県立医学専門学校を卒業し、1918年に吉田医院を開業。一宮市での医学事業をスタートさせました。

政治キャリアの始まり

1921年、一宮市が市制を施行した際に、市会議員に初当選しました。この当選により、政治への道が開かれることとなります。1927年には京都帝国大学で医学博士を取得し、その後も地域医療に尽力しました。

彼の政治活動は1931年に愛知県会議員選挙に立憲民政党から出馬し当選、ところが翌年には選挙違反により当選が無効となるという困難も経験しました。1937年には一宮市会議長に就任し、地域の発展に寄与していきました。

市長としての活動

1942年、吉田は第4代一宮市長に初当選します。市長としての任期中には、1941年に一宮女子商業学校を創立するなど、教育面でも積極的に関わっていきました。しかし、1945年には公職追放を受け、その後1947年に辞職しました。

愛知県知事選挙と激闘

1951年、吉田は愛知県知事選挙に立候補しました。選挙は激しい戦いとなり、桑原幹根や桐谷勝三郎など、多数の候補者が名を連ねました。選挙の結果、吉田は桑原との決選投票に進みましたが、最終的には惜しくも敗れました。この選挙戦は彼の政治家としての信念を示す重要な出来事となりました。

参議院議員としての活躍

1953年、吉田は自由党公認で参議院議員選挙に立候補し、見事に初当選を果たします。彼は無所属クラブに所属し、様々な政策に携わっていきました。1956年には日本ユネスコ国内委員に就任し、さらには科学技術政務次官としても活躍。彼の公職における影響力はこの頃にピークを迎えました。

晩年と死去

1958年、吉田は愛知県知事選挙への出馬を目指しましたが、自民党を離党し日本社会党推薦の候補者として活動を試みました。しかし、同年の12月21日に狭心症により参議院議員在任中に63歳という若さで亡くなりました。死後は一宮市名誉市民に選ばれ、勲三等瑞宝章が追贈されています。

家族と著書

吉田には長男の武郎がおり、彼も医師として活躍し、一宮女子短期大学の初代学長を務めました。また、彼は著書『戦災餘談』を出版し、戦争による影響について語る姿勢を見せました。

彼の生涯は、医師としての専門性や政治家としての活動を通じて地域社会に貢献し、多くの人々に影響を与えたことを物語っています。

もう一度検索