吉留真

吉留 真（よしどめ しん）

吉留 真（よしどめ しん）氏は、1951年9月29日生まれの日本の実業家です。特に大和証券グループにおいて長くキャリアを積み、主要な子会社である大和証券キャピタル・マーケッツ（旧大和証券エスエムビーシー）の社長を務めるなど、要職を歴任しました。

吉留氏は1974年に鹿児島大学法文学部を卒業後、同年に大和証券株式会社（現在の株式会社大和証券グループ本社）に入社し、証券業界での第一歩を踏み出しました。入社から約四半世紀を経て、1997年には大阪支店の事業法人第一部長に就任するなど、法人営業分野で経験を積みます。

2000年2月には、当時大和証券グループと三井住友フィナンシャルグループの合弁会社であった大和証券エスエムビーシー株式会社へ転籍。同社において、キャリアの重要な段階を進んでいきます。2001年には執行役員として名古屋支店の担当および支店長を兼務。その後も昇進を重ね、2004年には常務執行役員として事業法人部門の上席担当および営業担当を務めました。そして2006年には、同社の代表取締役専務取締役に就任し、経営の中枢に入ります。

経営者としての手腕が認められ、2007年4月には大和証券エスエムビーシー株式会社の代表取締役社長に就任しました。社長就任と同年の2007年には、親会社である大和証券グループ本社の代表取締役副社長および最高執行責任者（COO）も兼務するなど、グループ全体の重要な経営ポストを担いました。吉留氏が社長を務めていた時期には、大和証券エスエムビーシーにとって大きな変化がありました。三井住友フィナンシャルグループとの合弁関係を解消し、2010年1月には社名を大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社へと変更しました。

吉留氏の経営における対価として、2010年当時、その役員報酬はストックオプションを含めて1億6000万円であったことが公表されています。

2011年には、大和証券グループ本社の副社長および取締役の役職を退き、大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社の取締役会長に就任しました。その後も大和証券グループとの関わりは続き、2012年4月には大和証券株式会社の特別顧問に就任するとともに、大和総研ビジネスイノベーション株式会社の取締役会長も務めました。2014年には同社の特別顧問に転任しています。

大和証券グループでの要職を退いた後も、吉留氏は多方面でその経験を活かしています。2017年現在においては、かんぽ生命保険株式会社や株式会社東京金融取引所の社外取締役を務めるほか、株式会社ノジマでは監査委員としての取締役も務めており、幅広い企業のコーポレート・ガバナンスに関与しています。

吉留氏は、長年にわたり証券業界の最前線で活躍し、特に大和証券グループにおける経営者として、組織の変革期において重要な役割を果たした人物です。

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