吉野梅郷

吉野梅郷について

吉野梅郷は、東京都青梅市に位置し、かつては25,000本もの梅が咲き誇る関東有数の梅の名所でした。日の出山から東に伸びる丘陵と多摩川に挟まれた地域に、約4キロメートルにわたって梅が植えられていました。最盛期には、多くの人々が訪れ、その美しい景観を楽しんでいました。

プラムポックスウイルスの影響

2009年、吉野梅郷の梅の木にプラムポックスウイルスという植物の病気が発見されました。これは梅の木としては世界初の感染例でした。このウイルスは他の木にも感染するため、2010年から感染した木の伐採が始まりました。2013年には、農林水産省の省令改正により、感染木の周辺の木も伐採することになり、2014年には全ての梅の木が伐採されました。この出来事により、長年親しまれてきた吉野梅郷の梅の景観は失われることになりました。

梅の里再生への取り組み

梅の木が全て伐採されてしまった後、吉野梅郷の再生を目指す動きが始まりました。2015年には、NPO法人「青梅吉野梅郷梅の里未来プロジェクト」が設立され、梅の里再生に向けて活動しています。このプロジェクトでは、梅の植樹だけでなく、地域活性化のための様々なイベントも行われています。

主な施設

青梅市梅の公園

吉野梅郷の東南端にある青梅市梅の公園は、かつて120品種、1,500本の梅が植えられていました。しかし、プラムポックスウイルスの影響により、こちらも全ての梅の木が伐採されました。公園自体は整備されており、入園料は無料ですが、開花期には有料となります。

青梅きもの博物館

吉川英治記念館

イベント

かつては毎年2月下旬から3月31日まで「梅祭り」が開催されていましたが、梅の木が伐採されたため、2015年からは「吉野梅郷花まつり」として開催されています。祭りでは、様々なイベントが開催され、特に3月中旬の日曜日には、周辺の家々が露店を出したり、道路を練り歩くイベントが行われ、大変賑わいます。2016年には「梅の里再生まつり」として、巨大モザイクアートの展示やパレード、グルメマルシェなどが開催されました。

交通

鉄道

JR青梅線日向和田駅下車、徒歩約15分です。日向和田駅から二俣尾駅まで遊歩道も整備されています。

路線バス

JR青梅線青梅駅から都営バスに乗り、「吉野梅林」バス停で下車してください。

外部リンク

• - 吉野梅郷 - 青梅市観光協会
• - 吉野梅郷花まつり - 青梅市観光協会
• - 梅の里再生まつり - 青梅市観光協会（PDF）
• - NPO法人「青梅吉野梅郷梅の里未来プロジェクト」
• - 吉川英治記念館
• - 青梅きもの博物館

吉野梅郷は、かつての美しい梅の景観を取り戻すために、現在も様々な取り組みが行われています。この場所が再び多くの人々で賑わう日を願って、地域の方々が活動しています。

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