名鉄ト150形貨車

名鉄ト150形貨車の歴史と運用

名鉄ト150形貨車は、かつて名古屋鉄道で使用されていた木造の無蓋貨車です。この貨車は1941年に整備され、積載量は10トンに設定されていますが、石炭荷重のみは除外されています。この車両は、尾西鉄道、各務原鉄道、渥美電鉄の3つの鉄道会社の無蓋車を統合したものです。

車両の詳細

ト150形は、いくつかの型式に分かれており、個々の車両についても詳細に説明することができます。例えば、ト151とト152は、尾西鉄道が1899年に導入したト109およびト110を基にしています。これらの貨車は名古屋鉄道に合併された後、1929年に10トン積に改造され、1941年の形式変更によりト150形に分類されました。この際、側板と妻板を撤去され、長物輸送に対応できるように改修されています。その後、1958年には長物車チ40形に形式変更されました。

ト153とト154は、各務原鉄道からのオワ1およびオワ2を基にしています。こちらも1941年にト150形として形式変更を受け、1964年に廃車となっています。

ト155、ト156、ト157は元々渥美電鉄に所属していた貨車で、1923年に導入されましたが、設計が未承認のためすぐには運用されませんでした。その後、手制動ブレーキ付きのト703が1925年に認可され、他の3両も1926年に認可を受けています。このうちのト703は、1941年に形式変更を経て、手制動ブレーキがあるためトフ70形になりました。残りの3両はト150形として改番されました。

名古屋鉄道が1954年に渥美線を豊橋鉄道に譲渡した際には、ト150形（ト155からト157）とトフ70形は豊橋鉄道に移りました。ト157やトフ71は、1959年には田口線に移動し、最終的には1963年に廃車となりました。

参考文献

名鉄ト150形貨車に関するより詳細な情報は、以下の文献に記載されています。

• - 清水武・田中義人・澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』フォトパブリッシング、2021年。ISBN 978-4-8021-3270-1
• - 清水武『豊橋鉄道田口線 - 田口鉄道の残影 - 』ネコ・パブリッシング〈RM LIBRARY 254〉、2021年。ISBN 978-4-7770-5478-7

このように、名鉄ト150形貨車は歴史があるだけでなく、さまざまな改造や形式変更を経て、長い間多くの用途で使われてきました。

もう一度検索