名鉄6600系電車

名鉄6600系電車の詳細な概要

名鉄6600系電車は、名古屋鉄道（名鉄）が1978年から2013年まで運行していた電車であり、主に名鉄瀬戸線で使用されていました。この車両は、尾張瀬戸向きの先頭車の車両番号によって編成が呼称されるため、特定の編成について言及する際はその番号を用います（例：尾張瀬戸向き先頭車の車両番号がク6601の編成は「6601編成」と呼ばれます）。

概要と導入経緯

6600系電車は、名鉄瀬戸線が1500Vに昇圧された後の1978年に導入され、6000系の2次車を基に一部仕様が変更された車両です。この車両は、瀬戸線専用車両として設計されており、その結果、従来の1000系電車よりも運転性能を向上させることができました。6600系は、導入以来、長期間にわたり瀬戸線で運行されましたが、後継車両である4000系の増備に伴い、2013年3月に運用を終了し、その後全てが廃車となりました。

導入背景

名鉄瀬戸線は、1905年に開業し、その後、電化されて瀬戸電気鉄道として名鉄に合併されました。この路線は長年、600Vの電圧で運用されており、大都市通勤鉄道としての性能には限界がありましたが、名古屋市の地下鉄計画案に当たる機会が訪れると、名鉄は都心直結の運行を決定。1978年に架線電圧を1500Vに昇圧し、6600系電車を投入しました。

車両のデザインと構造

名鉄6600系は、2両編成で構成され、主に2つの車両形態（ク6600形とモ6700形）を持つ制御車および電動車からなります。

• - ク6600形: 先頭の制御車で、尾張瀬戸側。
• - モ6700形: 電動車で、栄町側を指します。

6600系の車体は全長が18,950mm、幅が2,730mm、高さが1,150mmであり、運輸省の出火対策基準A-A基準を考慮した設計です。客用扉は両開きのデザインで、上段は開閉式、下段は固定式の窓も装備しています。前面デザインは、貫通型高運転台で、視界を拡大するための工夫が施されています。

内装および主要機器

内装は6000系のデザインを踏襲しながらも、安全基準を考慮した不燃素材を使用しています。また、冷房装置は搭載されておらず、ラインフローファンが設置され、快適性と省エネを両立しました。

6600系の集電装置としては、モ6700形にパンタグラフが装備されており、連結器には自動解結装置が省略されています。これは瀬戸線内の運行形態に起因しています。

沿革

1978年に運用を開始した6600系は、初期から様々な運用形態で活躍しましたが、冷房設備を求める声も高まりました。1985年から1988年にかけて冷房化改造が行われましたが、全体の利便性向上に寄与しました。1990年代には、複数編成が運用されるようになり、外装にも一部変更が加えられました。

最終的に6601編成と6604編成が2013年に運行の最後を飾り、その後、廃車されて形式消滅を迎えました。6600系電車は、名鉄瀬戸線の歴史の中で重要な役割を果たし、利用者からも深い愛着を持たれていました。

もう一度検索