向山 (練馬区)

向山：練馬区の閑静な住宅街

東京都練馬区南東部に位置する向山は、住居表示が実施済みで、向山一丁目から四丁目までが行政地名となっています。郵便番号は176-0022です。春日町、中村北、練馬、貫井といった地域に囲まれた向山は、石神井川が東を流れ、西武池袋線と目白通りも通る便利な立地にあります。

地理と環境

低層住宅が密集し、細く入り組んだ路地も多いですが、全体的には静かで落ち着いた住宅街です。かつて存在した遊園地「としまえん」の跡地もこの地域にあり、石神井川は旧としまえん敷地内を流れています。最寄りの駅は、西武豊島線と都営地下鉄大江戸線が乗り入れる豊島園駅、西武池袋線の中村橋駅、そして練馬駅です。いずれの駅からも徒歩圏内という利便性も魅力です。

向山公園と尾崎豊

向山公園は、シンガーソングライター尾崎豊さんの名曲『15の夜』の舞台として知られています。この公園は石神井川に近い場所に位置し、地域住民の憩いの場となっています。曲の雰囲気と公園の静けさが相まって、多くのファンが訪れる場所となっています。

歴史と町名の由来

向山という地名は、練馬城（豊島城）から見て石神井川の向かい側に位置していたことに由来するとされています。古くは「むこうやま」と呼ばれていたという説が一般的です。明治22年の市制町村制施行時には、大字上練馬の東向山、西向山、北向山、向山ヶ谷戸などに分割されました。大正から昭和初期にかけては、山形県出身者を多く含む人々が移り住み、としまえんの南には「城南住宅」が建設されるなど、発展を遂げてきました。昭和7年には板橋区練馬向山町となり、昭和24年には「練馬」を冠称から外し、向山町となりました。そして、昭和40年には住居表示が実施され、現在の向山一丁目から四丁目となりました。

交通と生活環境

鉄道は西武池袋線の中村橋駅と西武豊島線・都営地下鉄大江戸線の豊島園駅が利用可能です。バス路線も整備されており、西武バスの練42系統が運行しています。目白通りも通っているため、車でのアクセスも良好です。地域内には、保育園、小学校、幼稚園、公園、テニスクラブ、スーパーマーケットなどの生活施設が充実しています。また、地域住民の交流拠点となる集会所や教会もあります。かつては賑わいを見せていたとしまえんは2020年8月に営業を終了しましたが、その跡地は新たな開発計画が進むなど、向山の変化は続いています。

地価

2015年1月1日時点の公示地価によると、向山3-15-27地点の住宅地の地価は、36万9000円/m2でした。これは、平均的な練馬区内の地価と比較して、やや高めの価格帯と言えるでしょう。

まとめ

向山は、歴史と自然、そして現代的な生活環境が調和した魅力的な地域です。静かな住宅街でありながら、交通の便も良く、生活に必要な施設も充実しているため、快適な住環境を求める人々にとって、非常に住みやすい地域と言えるでしょう。将来的な開発計画なども含め、ますます注目される地域となりそうです。

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