君山銀針

君山銀針（くんざんぎんしん）とは

君山銀針は、中国[[茶]]の中でも特に希少な黄茶の一種で、中国十大銘[[茶]]にも選ばれています。その名の通り、湖南省岳陽市にある洞庭湖に浮かぶ君山島で採取される茶葉のみが「本物」とされています。現在、緑[[茶]]タイプと黄茶タイプの2種類がありますが、特に黄茶タイプは生産量が非常に少なく、希少価値が高いとされています。

希少性と価格

本物の君山銀針は、年間生産量が1,000kg程度と非常に限られており、100グラムあたり数千円と高価で取引されています。そのため、5グラム程度の少量から販売されることが一般的です。君山島周辺でも類似の茶葉が生産されていますが、「本物」と区別されることもあります。

君山島について

君山島は観光地としても知られており、岳陽楼の近くから船で渡ることができます。島内の茶園では無農薬栽培が行われていますが、観光地化の影響で有機認証は取得できていません。そのため、君山島で栽培された茶葉であっても、有機認証は付与されていません。

製法の特徴

君山銀針の製法は独特で、摘採は一芯と茎の一部を手摘みで行います。緑[[茶]]とは異なり、ゆっくりと加熱処理をした後、「悶黄（メンホワン）」と呼ばれる工程で茶葉の酸化発酵を促します。この発酵は、微生物によるものではなく、茶葉自身の酵素による酸化反応です。紅茶などの発酵茶と同様のプロセスですが、黒茶のみが微生物による発酵を行っています。

味わいと淹れ方

君山銀針の味わいは、さっぱりとした中に、悶黄によるほのかな香りが感じられます。しかし、初めて飲む人には薄く感じられることも多く、そのデリケートな風味を理解するにはある程度の経験が必要です。また、淹れる水の質によっても大きく味が左右されます。

淹れ方としては、耐熱ガラスの器を使用し、低めの温度のお湯でやや長めに蒸らすのがおすすめです。透明なガラス器を使うことで、細長い茶葉が湯の中で上下する美しい姿を楽しむことができます。また、香りを逃がさないように蓋をして淹れるのがコツです。

君山銀針は、その希少性と繊細な味わいから、特別な時間を演出するお茶として楽しまれています。

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