呂号第二十八潜水艦

呂号第二十八潜水艦の概要

呂号第二十八潜水艦は、日本海軍が保有した潜水艦で、呂二十六型潜水艦の第3艦目にあたります。この艦艇は、当初「第六十二潜水艦」として竣工し、その後呂号第二十八潜水艦に改称されました。艦歴に沿って、彼女の設計・運用の経緯や艦長について詳しく見ていきましょう。

艦歴

呂号第二十八潜水艦は、1921年11月10日に佐世保海軍工廠で起工されました。翌年の1922年4月13日には進水し、1923年11月30日には艦の竣工が完了しました。初期には二等潜水艦に類別されていましたが、1924年11月1日には呂号第二十八潜水艦と名前が変更されました。そして、1938年6月1日にはその艦型名が呂二十六型に改められました。

1940年4月1日に呂号第二十八潜水艦は除籍され、その後廃潜第8号と仮称されました。これ以降は海軍潜水学校に繋留され、練習艦として使用されたことが記されています。1948年5月には解体が完了し、艦の歴史は幕を下ろしました。

設計と運用の課題

この潜水艦は、海中型の改善型として設計されましたが、スルザー機関の運転不良が影響し、速力が期待以下に抑えられる結果となりました。この問題により、日本海軍は艦隊随伴型の潜水艦を中型で運用することが困難であると判断し、より大型の潜水艦である「海大型」の開発へとシフトしていきました。

歴代艦長

呂号第二十八潜水艦の艦長は数名おり、それぞれが艦の運用に寄与しました。艦装員長としては春日末章少佐が1922年12月から1923年6月までの間、艦長には初代の春日少佐が就任しました。その後、様々な艦長がこの艦に指揮を執りました。以下は、彼らの主な任期です：

• - 春日末章 少佐：1923年6月20日 - 1924年12月1日
• - 道野清 大尉：1924年12月1日 - 1925年12月1日
• - 高木武雄 少佐：1925年12月1日 - 1926年12月1日
• - 今和泉喜次郎 大尉：1926年12月1日 - 1927年4月1日
• - 加藤与四郎 大尉：1927年4月1日 - 1929年6月1日
• - 玉木留次郎 大尉：1929年6月29日 - 1929年11月1日
• - 大倉留三郎 少佐：1929年11月1日 - 1930年7月21日
• - 奥島章三郎 少佐：1930年7月21日 - 1930年11月15日
• - 浜野元一 少佐：1930年11月15日 - 1931年12月1日
• - 都築登 大尉：1931年12月1日 - 1932年10月5日
• - 南里勝次 大尉：1932年10月5日 - 1934年3月20日
• - 堤繁春 少佐：1934年3月20日 - 1934年7月5日
• - 小林一 少佐：1934年7月5日 - 1935年7月3日
• - 畑中純彦 少佐：1935年7月3日 - 1935年11月15日
• - 井浦祥二郎 少佐：1935年11月15日 - 1936年5月9日
• - 横田稔 少佐：1936年5月9日 - 1936年12月1日

参考文献

この艦に関する詳細情報は、以下の資料からも確認できます：

• - 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第12巻 潜水艦』光人社、1990年。
• -『写真日本海軍全艦艇史 Fukui Shizuo Collection』KKベストセラーズ、1994年。
• - 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第9巻、第10巻、第一法規出版、1995年。
• - 勝目純也『日本海軍の潜水艦 - その系譜と戦歴全記録』大日本絵画、2010年。
• - 雑誌「丸」編集部『ハンディ版 日本海軍艦艇写真集20巻』光人社、1998年。

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