和っこの金メダル

『和っこの金メダル』

『和っこの金メダル』は、1989年10月2日から1990年3月31日まで放送されたNHKの連続テレビ小説であり、同シリーズの第43作目です。主演を務めたのは渡辺梓で、大阪を舞台にしたこの作品は、平成時代の初めに放送されたことでも特別な意味を持っています。

概要

本作では、実業団女子バレーボールで活躍した主人公の女性が、彼女の経験を生かしながら地域社会での活動に取り組み、「人生の金メダル」を目指して成長していく姿が描かれています。主人公の出身地は山口県の長門市仙崎で、就職を機に大阪府堺市に移り住むという設定です。物語の最終回では、友人とともに開催直前の花の万博を訪れるシーンが展開されました。

主人公と同じように、物語に登場するチームや企業のモデルとしては、かつて名門とされたカネボウやユニチカ・フェニックスがあります。ただし、いずれも本業の不振から実際に廃部となる運命をたどっています。

現在、2024年においては、山口県を主要な舞台とした朝ドラは本作以降制作されていないことも注目される点です。また、放送後のDVDの完全版や総集編は未発売のため、視聴者が再度物語を楽しむ機会は限られています。放送ライブラリーでは第1回が無料で公開されているので、初めてこの作品に触れる方も見ることができます。

出演者

本作に出演していたキャストは多彩で、主人公の秋津和子役を演じたのは渡辺梓でした。彼女の夫役は荒井紀人が演じ、息子の大吉役は大倉賢吾が務めました。主人公の家族に加え、友人やライバル、バレー部の指導者など、さまざまなキャラクターが物語に深みを与えています。

主な出演者は以下の通りです：

• - 秋津和子 (演: 渡辺梓)
• - 夫・大内良介 (演: 荒井紀人)
• - 息子・大吉 (演: 大倉賢吾)
• - 父・健吉 (演: 田村高廣)
• - 母・千代 (演: 吉村実子)
• - 趣味や仕事仲間など多彩なキャストが登場し、物語を引き立てました。

制作スタッフ

本作の制作には重森孝子が脚本を手掛け、音楽には田村洋が起用されました。美術、音響、撮影、照明など、様々な技術スタッフが関わり、視聴者に印象深い映像を提供しました。特に演出陣には小林平八郎、小林信一、清水一彦、佐藤峰世などが名を連ねています。

ヒロイン交代騒動

ヒロインのオーディションには732人が応募し、選ばれたのは当初市川紀子（後の市川翔子）でした。しかし、撮影が始まると彼女が特定政党の広報ポスターのモデルになっていたため、公共放送としての中立性の観点から降板が決まりました。そのため、渡辺梓が急遽ヒロインに決定したのです。

このように『和っこの金メダル』は、団結や努力、地域貢献といったテーマを持つ作品として今も多くの人々の心に残っています。放送から数ヶ月後、主演の渡辺梓は森永製菓のCMに出演し、バレー部のメンバーたちとアイスを楽しむシーンが話題となりました。

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