和歌山赤十字看護専門学校

和歌山赤十字看護専門学校について

和歌山赤十字看護専門学校は、和歌山市に所在した看護教育機関で、2021年3月31日にその歴史に幕を下ろしました。この学校は1905年4月に設立され、116年間にわたり看護師を育成し、3,755人の卒業生を送り出しました。卒業生には、日本国内で活躍する看護師が多数含まれています。学校は日本赤十字社和歌山医療センターと併設され、医療現場に直結した教育が特徴でした。

沿革

和歌山赤十字看護専門学校の始まりは、1905年にさかのぼります。当初は「日本赤十字社和歌山支部救護看護婦養成所」として設立され、その後1910年には「日本赤十字社和歌山支部病院救護看護婦養成所」と改称。さらに1943年には和歌山赤十字病院のもとで看護教育を行う「和歌山赤十字病院救護看護婦養成所」となり、1950年には「和歌山赤十字高等看護学院」、1976年には「和歌山赤十字看護専門学校」と改名され、現在の形に至りました。特に学校教育法に基づく医療専門課程を設置した1976年以降は、本格的な看護教育の場として機能し続けました。

2018年には学生募集を停止し、その後新たに設立された東京医療保健大学和歌山看護学部に後継としてその役割を引き継がれました。2021年に正式に閉校するまで、多くの学生に愛された学校でした。

設置学科

和歌山赤十字看護専門学校では、専門課程として看護学科が設置されており、3年間のカリキュラムを通して学生が科学的知見と実践的スキルを身につけることが求められました。ここでは、最新の医療技術や知見にも適応した教育が行われ、学生は卒業後に看護師国家試験の受験資格を取得できる他、保健師・助産師学校への受験資格も得ることができました。また、専門士（医療専門課程）の称号と四年制大学への編入学受験資格も得ることができるため、多くの学生にとって魅力的な進路選択を提供していました。

奨学金

和歌山赤十字看護専門学校では、日本赤十字社和歌山医療センターが提供する看護奨学金や、日本赤十字社看護師同方会奨学資金など、さまざまな奨学金の制度があり、経済的支援を必要とする学生への配慮がされていました。

アクセス

同校へのアクセスは、JR和歌山駅や南海和歌山市駅から和歌山バスを利用し、「日赤医療センター前」バス停で下車する方法が一般的で、約20分程度でアクセス可能でした。交通の便が良いため、多くの学生が通学していました。

和歌山赤十字看護専門学校は、長い歴史の中で地域社会に貢献し、多くの優れた看護師を輩出してきた教育機関として記憶に残る存在です。現在はその役割を東京医療保健大学和歌山看護学部が引き継いでおり、今後の看護教育の発展に寄与しています。

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