和賀川

和賀川（わがかわ）

和賀川は、北上川水系の一級河川として、岩手県南西部を流れています。全長は約80kmあり、奥羽山脈の和賀岳東麓がその源となっています。真昼山地の東側を南へ流れ、西和賀町の川尻で鬼ヶ瀬川と合流し、さらに東へ向かいます。最終的には黒沢尻付近で北上川に流れ込む経路を辿るのです。

洪水時には河川が増水し、特に上流から中流部分は豪雪地域であるため、川沿いの国道107号は雪崩などによりしばしば通行止めになることがあります。これらの自然環境は、和賀川が地域にもたらす影響を示しています。

歴史

和賀川はその美しい流れとかつての災害の記録を持っています。1947年には大規模な集中豪雨が発生し、河川が氾濫しました。この洪水に伴い堤防が決壊し、9月にはカスリーン台風が追い打ちをかけ、多くの被害をもたらしました。

その後、1965年には中流部の大荒沢に多目的ダムとして湯田ダムが完成し、これにより人造湖が作られ、錦秋湖と名付けられました。このダムには3つの発電所が設置され、地域のエネルギー供給にも寄与しています。さらに2010年には、北上川の上流洪水予報の対象として和賀川が新たに指定され、洪水予報の基準点も男山に設定されました。これにより、洪水時の情報提供がより一層強化されています。

動植物

和賀川は、その清流において多様な生物が生息する貴重な自然環境を提供しています。主に、イワナやヤマメ、ウグイ、カジカ、アユなどの魚類が確認されており、これらの生物は地域の生態系の重要な一部となっています。これらの豊かな生物層は、川の水質の良さや自然環境の健全性を示しており、地域の釣り愛好家にも人気があります。

脚注

このように和賀川は美しい自然環境と歴史的背景を持つ重要な川です。地域の生活や生態系に与える影響は大きく、今後もその保護と活用が求められています。

参考文献

『岩手百科事典』岩手放送。

関連項目

• - 日本の川一覧

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