和順郡

和順郡（ファスンぐん）

和順郡は、大韓民国全羅南道に位置する郡で、北、南、東を山々に囲まれた自然豊かな地域です。郡の北西部には光州広域[[市]]が隣接しており、北は潭陽郡と谷城郡、西は羅州市、南は宝城[[郡]]や長興郡、東は順天市と接しています。特に、ユネスコ世界遺産に登録されている和順の支石墓群は、この地域が古くから文化の中心であったことを物語っています。

歴史

和順郡の歴史は、青銅器時代に遡ります。砥石川、和順川、同福川の3つの河川沿いに人々が暮らし、2000か所以上もの支石墓群が形成されました。これらの支石墓からは、青銅刀や青銅鏡、鈴など、当時の貴重な遺物が多数発見されています。特に、巨大な支石墓の中には、100トンを超える巨石が積み上げられたものや、中には280トンもの石が使われているものもあり、古代の驚異的な技術力を示しています。

古代には、馬韓、そして百済の一部となり、百済時代には和順川沿いの現在の和順付近に仍利阿県、砥石川沿いの現在の綾州付近に尓陵夫里郡、同福川沿いの現在の同福付近に豆夫只県が置かれました。

統一新羅時代には、757年に地名が唐風に改められ、それぞれ汝湄県、陵城郡、同福県となりました。李氏朝鮮時代初期には、これらが和順県、綾城県（後に綾州牧）、同福県となりました。
1597年には慶長の役で大きな損害を被りましたが、その後の歴史の中で、1895年5月1日の郡制施行によって綾州郡、和順郡、同福郡が誕生しました。1908年には和順郡が綾州郡に編入されましたが、1913年には綾州郡が和順郡と改名し、1914年には同福郡を合併して現在の和順郡が形成されました。

その後、1932年には行政区画の再編が行われ、17あった面が13面に整理されました。1963年には和順面が和順邑に昇格し、1邑12面体制となりました。その後も、行政区画の微調整が行われ、2020年には北面が白鵝面に、南面が沙坪面に改称されました。

行政

和順郡は、和順警察署と和順消防署によって、治安と安全が守られています。

経済

1960年代から開発された和順炭鉱は、かつて年間70万トンもの石炭を産出する大炭鉱でしたが、現在は年間24万トンを生産しています。また、2000年代には和順生物医薬産業団地が造成され、関連企業の研究所や工場の誘致が進められています。和順郡には、バクセルバイオなどの企業が本社を構え、緑十字などの企業が生産施設を置いています。

交通

和順郡内には、鉄道として慶全線が通っており、梨陽駅、綾州駅、和順駅が設置されています。道路網としては、国道15号線、国道22号線、国道29号線が利用可能です。

教育

和順郡には、以下の高等学校があります。

和順高等学校（公立）
全南技術科学高等学校（公立）
和順梨陽高等学校（公立）
綾州高等学校（私立）

外部リンク

公式サイト

もう一度検索