品川区立品川歴史館

品川区立品川歴史館

品川区立品川歴史館は、東京都品川区大井六丁目に位置し、地域の歴史と文化を伝える重要な歴史博物館です。1985年に設立されたこの博物館では、原始時代から現在までの品川の歴史に関する多彩な資料が展示されています。この施設は、単に展示を行う場にとどまらず、地域住民が歴史を学び、体験できる場としての役割も果たしています。特に、企画展や講演会、子供向けの講座、親子の体験プログラムが定期的に開催されており、地域の教育にも貢献しています。

歴史館の特徴

歴史館の敷地は元々、昭和初期に安田善助によって建設された邸宅の跡地であり、その後、1966年には吉田記念館として開館した書院造の屋敷がこの地に存在しました。この歴史的な背景をそのまま受け継ぎ、歴史館の設立時には、周辺に設けられていた茶室や庭園の多くが残されています。また、建設に際して「大井鹿島遺跡」が発見され、竪穴建物跡群や生活用具が見つかるなど、考古学的な価値も高い場所です。

2022年には、大規模改修工事が行われ、2024年のリニューアルオープンに向けて準備が進められました。オープン後はさらに魅力的な展示とプログラムが期待されます。

開館情報

品川区立品川歴史館は、午前9時から午後5時まで開館しており、入館は午後4時30分まで可能です。休館日は月曜日と国民の祝日で、日曜日が祝日と重なった場合は開館します。また、月曜日が祝日であればその翌日も休館となります。

施設の概要

本館

本館では、常設展示として「大森貝塚とモース博士」や「東海道と品川宿」をテーマにした展示が行われており、原始時代から現在までの品川の歴史を幅広く探索できます。展示室の一つでは、縄文土器や弥生土器、人物埴輪などが展示され、江戸時代の農業や漁業に関する解説、当時の器具、また品川宿の賑わいを再現した模型も用意されています。さらに、ライブラリーには約19,000冊の歴史に関する書籍が収納され、閲覧も可能です。

庭園

庭園は、四季の変化に富んだ草木が生い茂る美しいエリアです。渓流を模した流れ温かみを与え、合わせて敷地内で発見された水琴窟が修復されていることが特徴的です。

書院と茶室

書院は、元の建物の材質を再利用し、歴史的な形に復元されています。この同じく復元された茶室は「松滴庵」と呼ばれ、当時の面影を残した場となっています。

文化財の展示

品川区立品川歴史館では、文化財も多く所蔵しています。有形文化財としては、金赤色被桜文硝子花瓶、南浦地名考といった貴重な品々が含まれ、古文書や考古資料等も展示されています。

アクセス

アクセスはJR京浜東北線の大森駅から山王北口経由で徒歩約10分、京急本線の立会川駅からも徒歩約13分で到達できます。また、近隣には複数のバス停もあり、地域交通の便も良好です。

終わりに

品川区立品川歴史館は、地域の歴史や文化を知るための貴重な場です。豊富な展示資料と多彩なイベントが行われているため、訪れることで新たな発見や学びを得ることができるでしょう。

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