品川高如

品川 高如（しながわ たかゆき）

品川高如は江戸時代前期に活躍した高家旗本であり、彼の生涯はその時代背景や家系の特異性を如実に反映しています。本稿では、高如の人生、家族、そして彼が果たした役割について詳述します。

生い立ちと家督相続

品川高如は、旗本として知られる品川高久の長男として生まれました。寛永元年、わずか13歳で将軍徳川家光に御目見えを果たし、江戸幕府の中枢にその名を伝えることになります。これは高家の家系において重要な関わりを持つ出来事でした。

高如の父、高久の死去により、彼は若くして家督を相続することになりました。これは当時としては特異な状況であり、相続後の寛永16年から高如は表高家として正式に活動を開始しました。

政治的な役割と昇進

高如はその後、正保元年には高家職に就任し、同年12月には従四位下、内膳正に叙任されます。この役職は高家の中でも特に重要な立場であり、高如の政治的地位を確立するための大きな一歩でした。

また、正保3年には侍従に任じられ、幕府内での信任を得ることができました。慶安元年には仁和寺宮覚深法親王の死去を受け、仙洞への御使を務めました。このような行動は、高家の名を広めるだけでなく、高如個人の名声も高める要因となりました。

転任と栄進

慶安3年には西丸高家に転任し、その翌年には再び高家に戻るなど、彼の職歴は変遷が多様でした。その後、寛文3年には徳川家綱の日光東照宮参詣に供奉するなど、公的な役割を担い続けました。

寛文9年には鷹司房子の入内に際し、松平定房の副使として入洛し、名声を一層高めます。これは彼の政治的影響力を強め、さらなる高位への昇進となりました。

最期と家族

寛文11年、1671年4月25日に60歳の生涯を終えました。高如の死去後も、品川家はその家系を維持し続けました。本家の今川家は後継者が短命であり、高家職には登用されなかったものの、高如の後、分家の品川家からは2代にわたり高家職が選ばれることとなり、伊氏の代には1500石の知行を持つことにもなりました。

高如の正妻は松平勝隆の娘であり、後妻は徳川家光の側室・宝樹院の妹でした。彼には一男が生まれ、その子は母方の祖父である能見松平勝隆の養子となりました。このように、品川家は多くの強い家系と結びつき、歴史の中でその名を留めることとなります。

参考文献

このように、品川高如の生涯は江戸時代の政治的・社会的状況を色濃く反映しています。興味のある方は、『寛政重修諸家譜』の巻第九十四をご参照いただければ、彼の家系に関するより詳細な情報が得られるでしょう。

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