唄う橋幸夫 颯爽股旅篇

『唄う橋幸夫 颯爽股旅篇』について

1964年1月にリリースされたLPアルバム『唄う橋幸夫 颯爽股旅篇』は、橋幸夫が歌う股旅テーマの楽曲を14曲収めた作品です。このアルバムは、これまでの音楽キャリアの中でも特に「股旅」ジャンルに絞った初の試みであり、橋幸夫の魅力を余すことなく伝えています。

橋幸夫の音楽活動

橋幸夫は1960年に『潮来笠』でデビューし、その後、すぐに音楽シーンでの存在感を示しました。デビューから約半年後の12月には、初のベストアルバム『橋幸夫傑作集』を発表し、これに続いて数々の作品をリリースしました。特にこの時期は、25cmLP盤から30cmLP盤への移行や、モノラルからステレオ録音への変化が見られる重要な時期でした。彼の人気は高まり、アルバムリリースも活発に行われるようになり、様々なヒット曲が生み出されていきました。

アルバムの内容

『唄う橋幸夫 颯爽股旅篇』は、モノラル盤のリリースの終わりを迎える時期に、特に股旅の曲に焦点を当てたアルバムです。収録された楽曲は、彼の25枚以上のシングルの中から厳選されたもので、シングルA面が13曲、B面が1曲の計14曲が収められています。特に目を引くのは、シングルのA面からは名曲が次々と選ばれ、B面からも『沓掛時次郎』のC/W曲にあたる「浮き名の渡り鳥」が取り上げられている点です。

アルバム収録曲の一覧は以下の通りです。

A面

• - 潮来笠
• - おけさ唄えば
• - 木曽ぶし三度笠
• - 喧嘩富士
• - 磯ぶし源太
• - 沓掛時次郎
• - すっとび仁義

B面

• - 俺ら次郎長
• - 花の兄弟
• - 中山七里
• - 浮き名の渡り鳥
• - 成田の花太郎
• - 花の折鶴笠
• - お祭り小僧

このように、収録曲は全て橋のシングルヒットから選ばれており、彼の音楽的な幅広さを示しています。

他の股旅アルバム

このアルバム以外にも、橋幸夫は多数の股旅関連アルバムを制作しています。例えば、1972年に発売された『颯爽!橋幸夫 股旅名曲集』や、1986年の『股旅演歌ベスト＜潮来笠から子連れ狼まで＞』などがあります。これらの作品も彼の股旅というテーマの魅力を引き出しており、リスナーに愛されています。また、2001年には『元祖、股旅ここにあり！』というアルバムも発売され、今もなお、股旅ジャンルは彼の音楽の一翼を担っています。

結論

『唄う橋幸夫 颯爽股旅篇』は、橋幸夫にとっても特別な意味を持つアルバムであり、株旅に特化した彼の楽曲を楽しむことができる一枚です。音楽史においても重要な位置を占めると共に、リスナーにとって心に残る作品であること間違いありません。

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