喜入一倉町

喜入一倉町（きいれひとくらちょう）

鹿児島県鹿児島市に位置する喜入一倉町は、旧揖宿郡喜入町に属していた地域です。2020年4月1日現在、人口371人、202世帯が暮らすこの町は、面積8.38平方キロメートルと、比較的コンパクトなエリアに集落が形成されています。

地理

喜入一倉町は、鹿児島市南部の八幡川上流域に位置し、周囲を喜入町、南九州市知覧町、南九州市頴娃町などの地域に囲まれています。町の中央部には鹿児島市立一倉小学校や、鹿児島市観光農業公園があり、地域住民の生活と交流の中心となっています。町のほぼ中央を東西に鹿児島県道232号知覧喜入線が走り、交通の便を支えています。

歴史

先史時代

この地では、縄文時代の土器の破片が多数出土しており、鍋尾遺跡では縄文土器や石斧が、一倉・鬼ケ久保遺跡からは須恵器や土師器が、鉄山尻遺跡からは縄文土器片が発見されています。これらの発掘品は、この地域における古代からの人々の生活を物語っています。

明治以降

1881年（明治14年）には、現在の鹿児島市立一倉小学校の前身となる喜入小学校一倉分校が設置され、その後、一倉簡易小学校として独立しました。1889年（明治22年）の町村制施行により喜入村が発足し、小学校区ごとに区が設定されましたが、一倉簡易小学校の校区は宮坂校区に属していました。1988年（昭和63年）までは大字前之浜及び大字中名の一部でしたが、行政区としての一倉は以前から存在していました。

大字の設置

1988年（昭和63年）1月1日、大字前之浜と大字中名の一部が分割され、喜入町の大字「一倉」として正式に設置されました。この分割の理由は、地区名（小学校区）と大字名の違いによる生活の不便や不都合を解消するためでした。

鹿児島市への編入

2004年（平成16年）1[[1月1日]]、喜入町は鹿児島市に編入合併しました。この合併に伴い、大字は廃止され、旧大字一倉の全域が鹿児島市の町「喜入一倉町」として新たに設置されました。

字域の変遷

合併前の大字一倉から、現在の喜入一倉町に至るまで、その区域は時代とともに変化してきました。

人口

1995年以降の国勢調査によると、喜入一倉町の人口は以下のように推移しています。

史跡

市指定

喜入牧の苙跡（記念物（史跡））

施設

公共

鹿児島市観光農業公園
2012年（平成24年）11月15日に開園した農業公園で、農産物直売所や循環型農業に関する学習施設があります。
小田代地区林業振興会集会所
喜入の森キャンプ場

教育

鹿児島市立一倉小学校

郵便局

一倉簡易郵便局
1962年（昭和37年）12月1日設置。

寺社

山之神神社

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合の学区は、以下の通りです。

交通

道路

主要地方道

鹿児島県道17号指宿鹿児島インター線（一般有料道路指宿スカイライン）

一般県道

鹿児島県道232号知覧喜入線
鹿児島県道234号石垣喜入線

喜入一倉町は、歴史と自然が調和した、魅力あふれる地域です。

脚注

参考文献

喜入町郷土誌編集委員会『喜入町郷土誌』喜入町、2004年3月。
南日本新聞『鹿児島市史Ⅴ』 5巻、鹿児島市、2015年3月27日。
“鹿児島市内の指定文化財等一覧表”. 鹿児島市 (2020年4月1日).

関連項目

一倉（曖昧さ回避ページ）

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