噂のマキオ

噂のマキオ

『噂のマキオ』は、1990年4月19日にフジテレビで放送された『世にも奇妙な物語』のエピソードです。この作品は第1シリーズの第1回放送における第2作目であり、主演には坂上香織が務めました。同シリーズには、第一作の『恐怖の手触り』や第三作の『楊貴妃の双六』も含まれていました。

概要

このエピソードは、放送当時の社会情勢を反映したテーマが扱われています。例えば、人面犬という当時人気のあった噂や都市伝説が物語の背景に使われています。また、この作品にはメタフィクション的な要素が盛り込まれており、視聴者に意外な感覚を与えています。当時はインターネットが普及していなかったため、物語の中ではパソコン通信が重要な役割を果たしています。

2010年10月4日に放送された『世にも奇妙な物語 20周年スペシャル・秋 〜人気作家競演編〜』の冒頭では、本作が「記念すべき第1回目の物語」として紹介されました。

ストーリー

物語の中心人物は女子高生の山崎奈津子です。彼女はクラスメートたちが人面犬の噂で盛り上がっている様子を見て、そんなくだらないことに興味を示しませんでした。しかし、ある日、弟の信之のパソコンを覗いてみると、同じく噂が話題になっていることに気付きます。興味本位で、「夜公園に一人で行くと、マキオという男の子と遊ぶことができ、その子と遊ぶとどこかへ連れて行かれてしまう」とパソコンに書き込み、自ら噂を創り出します。

すると翌日、学校ではマキオという存在について多くの噂が飛び交うようになりました。奈津子は弟がその噂を広めたと疑いますが、信之は友人から聞いたと言い張ります。

こうして奈津子は困惑しながらも、噂はますます広がっていき、ある夜、信之が塾から帰って来ないことに気が付きます。心配になった奈津子は公園へ向かい、そこで一人の男の子に出会います。この出会いが、彼女の運命を大きく変えることになるのです。

キャスト

• - 山崎奈津子：坂上香織
• - 山崎信之：大友大輔
• - 奈津子の母：ただのあっこ
• - 本屋の主人：タモリ

ほか

スタッフ

• - 脚本：戸田山雅司
• - 監督・演出：星護

現実世界への影響

本作は、「噂の発信者が被害に遭い、最終的には自らが噂の対象となる」という内容で、多くの視聴者の心に印象を残しました。その結果、1994年ごろには「自分が作った噂が自分に跳ね返り、被害者となる」という新たな噂が生まれました。

評価

映画監督の清水崇は、2015年の『世にも奇妙な物語』への参加時に、本作を思い出のエピソードの一つとして挙げています。

コミックとノベライズ

この物語は、1990年12月13日に扶桑社から発売された『COMIC 世にも奇妙な物語』や、1991年2月25日に発売された『世にも奇妙な物語4』にも収録されています。特に後者はストーリー展開が異なり、結末も小説オリジナルとなっています。

関連項目

• - ワタ毛男 - 2012年に放送された物語で、「都市伝説を作り出す者がその伝説になる」というテーマを扱っています。

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