四国カルスト県立自然公園

四国カルスト県立自然公園

四国カルスト県立自然公園は、愛媛県と高知県に広がる自然の宝庫で、それぞれの地域で異なる魅力を持っています。愛媛県の区域は、久万高原町、内子町、西予市の1市2町からなり、1964年に指定されました。公園の面積は5,360ヘクタールで、自然や観光資源が豊富です。

この公園には、なだらかなカルスト地形を形成する大野ヶ原から天狗高原までの広がりがあり、様々な自然の美しさを体験できます。特に、小田深山の渓谷美や、大川嶺でのツツジの群生、古岩屋・岩屋寺地域に点在する90以上の奇岩は、多くの訪問者を魅了しています。愛媛県内の野村町惣川には、全長388メートルの鍾乳洞「羅漢穴」が隠れていて、観光化されているわけではありませんが、惣川公民館で鍵を借りることで訪問者は内部を探検することが可能です。

高知県の区域は、仁淀川町、津野町、梼原町にまたがり、1961年に指定されました。ここでは、天狗高原や地芳峠を中心に、白い石灰石の景観やドリーネと呼ばれる凹地が点在し、草原地帯が広がっています。天狗高原及び地芳地区は、自然とのふれあいを大切にした環境であり、訪れる人々に癒しの時間を提供しています。

さらに、津野町の船戸渓谷や仁淀川町の別枝渓谷は渓谷美に優れ、自然の魅力を堪能できるスポットとなっています。特に、不入山は四万十川の源流とされる山の一つであり、アウトドア愛好者にとって必見です。

天狗高原の利用拠点として「星ふるヴィレッジTENGU」と「カルストテラス」が設けられており、ここでは自然探索やキャンプ、満天の星空の観察を楽しむことができます。天狗高原休憩所から仁淀川町の別枝に向かう「四国のみち」では、ヒメシャラ林の心地よい並木の中を歩きながら、海抜1100メートルの場所にある巨大な亀裂、大引割や小引割と呼ばれる自然の景観を楽しむことができます。

このように、四国カルスト県立自然公園は多彩な自然の魅力に溢れており、訪れる人々に素晴らしい体験を提供しています。また、環境の守護とともに、訪れる人々が自然とのつながりを感じ、自らの心を癒す場としても重要な役割を果たしています。

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