四天王寺 (津市)

四天王寺（してんのうじ）は、三重県津市にある曹洞宗の寺院です。推古天皇の勅願により、聖徳太子が建立したと伝えられています。創建以来、戦火による荒廃と復興を繰り返してきた歴史を持ちます。

歴史

四天王寺は、聖徳太子の創建と伝わる古刹であり、その長い歴史の中で幾度かの苦難を経験しています。特に戦国時代には兵火に晒され、荒廃の一途を辿りました。しかし、江戸時代に入り、安濃津城主であった織田信包によって再建され、復興を遂げました。

境内には、織田信長、信包の母である土田御前の墓があり、織田家との深いつながりを感じさせます。その他、藤堂高虎夫人（一色氏）、富田知信の子である千代丸、斎藤拙堂など、津にゆかりのある人物の墓も存在し、地域の歴史を物語っています。

昭和20年（1945年）7月28日、津市は空襲に見舞われ、四天王寺も大きな被害を受けました。総門、中雀門、鐘楼を除き、ほとんどの建物が焼失するという壊滅的な状況でしたが、戦後、本堂と庫裏が再建され、現在に至ります。

文化財

四天王寺には、以下の重要文化財が所蔵されています。

絹本著色藤堂高虎像 附:同夫人像
絹本著色聖徳太子像
木造薬師如来坐像
民部田所勘注状外古文書 4通1巻

また、かつては以下の文化財が古社寺保存法に基づき国宝（旧国宝、現行法の重要文化財に相当）に指定されていましたが、昭和20年（1945年）7月28日の戦災で焼失しました。

木造大日如来坐像
木造薬師如来坐像
木造阿弥陀如来坐像
木造阿閦如来坐像
木造千手観音坐像

アクセス

四天王寺へは、公共交通機関または車でのアクセスが可能です。近鉄津駅からバスでアクセスできます。

外部リンク

四天王寺の公式ホームページ
* 三重県ホームページ（歴史の情報蔵・四天王寺）

四天王寺は、聖徳太子創建という由緒ある寺院でありながら、織田信長ゆかりの地としても知られています。津市の歴史と文化を伝える貴重な存在であり、多くの人々に親しまれています。

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