四尾連湖

四尾連湖の魅力

四尾連湖（しびれこ）は、山梨県西八代郡市川三郷町にある、自然が育んだ美しい湖です。この湖は、甲府盆地の南側に位置し、東西に連なる御坂山地の最西部にあります。湖の周辺は、蛾ケ岳（ひるがたけ）の山頂付近にあり、地元では「志比礼湖」や「神秘麗湖」とも呼ばれています。

概要

四尾連湖は、標高880ｍに位置し、周囲1.2km、最大水深が13ｍの円形の湖です。その成り立ちは、崩壊地形に水が溜まってできた陥没湖と考えられており、その特徴的な形から、かつてはカルデラ湖と推測されていました。

江戸時代には、富士講の一部として、富士八海の中の一つとされ、現在の富士五湖として知られる湖々とともに数えられていました。湖名の由来は、地元の伝承に由来し、湖の神「尾崎龍王」と、その神にまつわる4つの尾を持つ龍の伝説が背景にあります。そのため、湖の近くの地名も四尾連と名付けられました。この湖は雨乞い信仰の場としても知られており、かつては牛や馬の骨を投げ入れて雨を乞う儀式が行われていたと言います。

流入する川も流出する川もない内陸湖で、静かな環境が保たれています。また、湖の周辺にはキャンプ場が設けられていますが、その場所は「水明荘」や「龍雲荘」といった私有地であり、指定された有料駐車場以外での駐車は禁止されています。

この湖にはアクセスするための車道が整備されていますが、公共交通機関は非常に限られており、訪れる人は多くありませんでした。しかし、2018年に放送されたアニメ『ゆるキャン△』の中で登場したことから、聖地巡礼の名所となり、訪問客は増加しました。「水明荘」によると、アニメ放送前は冬場には訪れる人がほとんどいなかったものの、放送後は多くの人々が訪れるようになったとのことです。作中には「水明荘」をモチーフにしたキャンプ施設も登場しています。

アクセス方法

四尾連湖へのアクセスは自動車や公共交通機関を利用することができます。

• - 電車・バス

JR身延線の市川大門駅または市川本町駅から車で約30分です。また、市川本町駅からは市川三郷町のコミュニティバス山保線を利用し、四尾連公民館前で下車後、徒歩約20分の距離です。コミュニティバスは月曜日・水曜日・金曜日のみに運行されており、1日2往復で、駅の始発便が復路の最終便となるため、単独での往復は難しいです。日帰りで訪れる際にはタクシーの利用が推奨されます。

• - 自動車

中部横断自動車道の増穂インターチェンジからは、約40分で到着できます。

周辺の観光スポット

四尾連湖の周辺には、歴史的な名所や自然を楽しむためのスポットも点在しています。特に、平塩寺や神明の花火大会は観光客に人気があります。また、周囲にはギャラリーもあり、アートや文化を感じることができるでしょう。

四尾連湖は、自然の中で静かな時間を過ごせる場所として、また伝説や文化を感じられるスポットとして、多くの人々に親しまれています。自然に囲まれたこの湖で、心安らぐひとときを楽しんでみてはいかがでしょうか。

もう一度検索