図書目録

図書目録：図書館資料の羅針盤

図書OPAC'>[目録]]は、図書館が所蔵する図書やその他の資料に関する情報を体系的にまとめたリストです。図書館の蔵書を効率的に検索・利用するために不可欠なツールであり、その歴史は古く、図書館そのものと共に発展してきました。かつては手書きの写本目録から始まり、印刷されたカード目録を経て、現代ではコンピュータ技術の発展により、オンライン公開[[目録]が広く普及しています。

図書目録の種類と目的

図書目録には様々な種類があり、その目的も多岐に渡ります。大きく分けると、図書館の蔵書を網羅した蔵書目録、出版社が出版した図書をまとめた出版目録、特定のテーマに関する文献をリストアップした参考文献目録などがあります。

図書目録の主要な目的は、利用者が所望の資料を効率的に探し出すことです。そのため、著者名、書名、主題、ISBNなどの書誌情報が正確に記録され、様々な検索方法に対応できるようになっています。また、図書目録は、図書館の蔵書内容を把握し、資料収集や整理にも役立ちます。

図書目録の歴史：写本目録からOPACへ

図書目録の歴史は古く、古代アレクサンドリア図書館の『ピナケス』にまで遡ります。その後、中世の修道院やイスラム圏の図書館でも目録作成が盛んに行われ、印刷技術の発達とともに、より洗練された目録が作られるようになりました。

19世紀には、カード目録が登場し、目録の柔軟性と管理効率が大幅に向上しました。20世紀後半には、コンピュータ技術の進歩により、オンライン公開目録（OPAC）が開発され、図書館利用者にとって、検索や閲覧が飛躍的に容易になりました。OPACは、様々な検索方法に対応し、世界中の図書館の情報を統合的に検索できるものもあります。

図書目録の作成規則

図書目録の作成には、一貫性と正確性を確保するための規則が不可欠です。国際標準書誌記述（ISBD）を基にした規則が広く採用されており、書誌情報の記述方法、索引用語の選択、配列順などが厳格に規定されています。代表的なものとして、英米では『英米目録規則 第2版』（AACR2）、ドイツでは『アルファベット目録作成規則』(RAK)、日本では『日本目録規則』(NCR)などがあります。これらの規則は、図書目録の国際的な相互運用性を確保する上で重要な役割を果たしています。

ソート方法：文法的ソートと機械的ソート

図書目録における資料の配列順は、検索効率に大きな影響を与えます。伝統的には、書名目録では文法的ソート（重要語によるソート）が用いられていましたが、現代では機械的ソート（先頭からのソート）が主流となっています。機械的ソートは処理が容易で、コンピュータによる自動化に適していますが、利用者にとって直感的に分かりにくい場合があります。

オンラインOPAC'>[目録]の利点

OPACは、従来のカード目録に比べて多くの利点を持ちます。

リアルタイム検索: 事前にソートする必要がなく、利用者は様々な条件を指定して、その場で検索できます。
部分一致検索: 書名の一部を入力するだけで、該当する資料を検索できます。
著者名バリエーションへの対応: 著者名の表記揺れにも対応し、検索精度を高めます。
アクセシビリティの向上: 視覚障害者や車椅子使用者など、身体障害を持つ人にとってもアクセスしやすくなっています。

図書目録の未来

図書目録は、図書館のデジタル化や情報技術の発展に伴い、今後も進化を続けていくでしょう。Linked Open Data(LOD)技術の活用によるセマンティックウェブ化や、人工知能(AI)を用いた高度な検索機能の開発などが期待されています。これにより、より高度な検索機能や、利用者のニーズに合わせたパーソナライズされたサービスが提供可能になるでしょう。

参考文献

澁川雅俊『目録の歴史』勁草書房、1985年
Chan, Lois Mai. Cataloging and Classification: An Introduction. New York: McGraw-Hill, 1994.
* その他多数の文献

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