国光汽車客運
国光汽車客運（こっこうきしゃきゃくうん）
国光汽車客運は、台湾における主要なバス事業者の一つです。一般には「国光客運」や「国光」という略称で知られています。2001年7月1日に、台湾省の虚級化に伴い、台湾省公路局の後身である台湾汽車客運公司（台汽）の96路線を引き継ぎ、設立されました。
概要
台湾ではバスが重要な交通手段であり、特に都市間を結ぶ路線は多くの人々に利用されています。かつての台汽は、主要都市間を結ぶ公共交通の要として機能していました。しかし、マイカーの普及や航空路線の拡充により、バスの乗客数は減少傾向にありました。また、民間バス会社の参入が進み、サービスの質を向上させた結果、台汽の経営状況は悪化していきました。
1997年以降、台汽は組織改革を進め、運輸処の廃止やサービスセンターの直轄化などスリム化を図りましたが、2000年には債務超過に陥りました。所管の交通部は台汽の事業継続が困難であると判断し、事業停止や大規模なリストラを含む対策を検討しました。しかし、市民の交通アクセスを維持する必要があり、またリストラへの従業員の反発も予想されたため、民営化が検討されることになりました。
その結果、台汽の高速道路53路線と一般路線43路線の計96路線、および不動産開発部門を承継する形で、社員の共同資本による民間企業として国光汽車客運が誕生しました。民営化移行に伴い、多くの従業員が失業し、国光の営業開始日には待遇に不満を持つ従業員による抗議活動やストライキが行われるなど、波乱の幕開けとなりました。
近年では、日本のWILLER EXPRESSと業務提携を結んでおり、塗装の交換や子会社である国光暇期旅行社股份有限公司への出資など、協力関係を築いています。
運行路線
国光汽車客運は、台湾全土にわたる広範囲な路線網を保有しています。特に都市間を結ぶ高速路線が充実しており、以下のような路線を運行しています。
高速路線（一部抜粋）
- - 1800路線: 基隆～中崙
- - 1801路線: 基隆～国立台北護理健康大学
- - 1802路線: 基隆～三重（一部松山空港経由）
- - 1811路線: 台北～羅東
- - 1819路線: 台北～桃園国際空港
- - 1830路線: 台北～北斗・明道大学
- - 1836路線: 台北～嘉義～新営
- - 1838路線: 台北～高雄
- - 1840路線: 松山空港～行天宮～桃園空港
- - 1862路線: 桃園～高雄
- - 1870路線: 台中～嘉義
- - 1872路線: 台中～高雄
- - 1877路線: 圓山・南港～頂埔・鳥石港
一般路線（一部抜粋）
- - 高墾線（高雄客運、屏東客運と共同運行）
- 9188系統: 左営駅～鵝鑾鼻
- - 新北地域
- 582系統: 台北駅～新北産業園区駅～五股立體
- - 宜蘭地域
- 緑12系統: 宜蘭～松羅
- 緑25系統: 羅東～梅花湖
- - 台中地域
- - 嘉義地域
- 忠孝新民幹線系統（紅）:弥陀夜市～忠孝北街
- - 新竹地域
- - 桃園空港
保有車種
国光汽車客運は、長距離高速バスから一般路線バスまで多様な車種を保有しています。
高速路線用車両
- - 大宇（DAEWOO）バス
- DAEWOO BX212T
- DAEWOO BX212MT（四代目、五代目）
- DAEWOO FX116
- DAEWOO BH115K
- DAEWOO FX117
- DAEWOO TX4312
一般路線用車両
- - トヨタ自動車
- - 大宇（DAEWOO）バス
- DAEWOO BC211ML
- DAEWOO BS120CN（4代目、5代目）
- - 成運汽車
- Master MB120NSE（電気バス）
- Master MB090NSE (電気バス)
- - 華徳動能 (RAC)
観光用車両
- - 大宇（DAEWOO）バス
- DAEWOO BH117K
- DAEWOO FX116
- DAEWOO FX117
- DAEWOO TX4312
関連事業
国光汽車客運は、バス事業以外にも以下の事業を展開しています。
まとめ
国光汽車客運は、台湾において重要な公共交通機関としての役割を担っています。その豊富な路線網と多様な車両により、多くの人々の移動を支えています。また、近年ではWILLER EXPRESSとの提携など新たな展開も見せており、今後の発展が期待されています。
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