国府町東黒田

国府町東黒田（こくふちょうひがしくろだ）

国府町東黒田は、徳島県徳島市の北西部に位置する町名です。北井上地区に属し、吉野川と飯尾川に挟まれた場所にあります。2010年3月現在の人口は676人、世帯数は225世帯となっています。

地理

町の北側は吉野川を挟んで板野郡藍住町に、東側と西側は飯尾川を挟んで国府町東高輪・国府町川原田に、西側は国府町西黒田・国府町芝原に隣接しています。平坦な地形が広がり、水田が広がっています。市街化調整区域に指定されているため、宅地開発はあまり進んでいません。

農業が盛んで、昭和7年頃から酪農が発展しました。徳島県内でも有数の水田・酪農地帯であり、ホウレンソウ、トマト、キュウリ、ナスなどの促成栽培と水稲栽培を組み合わせた複合経営が行われています。

河川

吉野川
飯尾川

小字

町内には以下の小字があります。

朝日
榎島 - 杉尾神社が鎮座します。
桜ノ本
角ノ瀬
高岸
古川
宮ノ北
鑓場 - 吉野川の堤防下に位置します。

歴史

1967年（昭和42年）に名東郡国府町が徳島市に編入されたことで、現在の町名となりました。

字榎島には杉尾神社があり、天文年間の鑓場合戦の戦死者を供養する高地蔵尊（文化8年建立、高さ4.4m）が建立されています。また、江戸時代には豪農として栄えた孫太の屋敷がありましたが、現在はわずかな土盛が残るのみです。

字鑓場は吉野川堤防下に広がっています。天文22年、芝原城主・久米義広の軍勢と三好実休の軍勢が中富川（現在の藍住町・国府町北井上地区一帯）で激突し、義広軍は全滅しました。享和元年には、西黒田薬師庵の禅道師が鑓場合戦の戦没将士供養塔を犬墓の地に建立したと伝えられています。

吉野川の改修工事によって河川敷に消えた鑓場の浜（阿天の浜）は、鑓場合戦の古戦場であるとともに、吉野川水運の拠点として明治時代前期まで賑わいを見せていました。八幡神社の付近にある板碑には、文政年間の洪水にまつわる白鹿の墓の伝説が残っています。

交通

道路
徳島県道15号徳島吉野線
徳島県道29号徳島環状線
徳島県道206号西黒田中村線

参考文献

『角川日本地名大辞典 36 徳島県』（1986年 ISBN 4040013603）

外部リンク

徳島市ホームページ

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