国東町

国東町について

国東町（くにさきまち）は、かつて大分県東国東郡に位置していた町であり、2006年に姫島村を除いた東国東郡の他の町と合併し、国東市へと生まれ変わりました。この合併により国東町は消滅しましたが、その歴史や文化は地域にしっかりと根付いています。

地理

国東町は国東半島の東部にあり、周囲は美しい海に恵まれています。町の集落は主に海岸に近い場所に点在しており、風光明媚な地域です。また、地域内には両子山（ふたごやま）、文珠山（もんじゅやま）、小門山（おもんやま）、大嶽山（おおたけやま）といった山々があり、自然も豊かです。

歴史

国東町の成り立ちは1889年にさかのぼります。この年、町村制が導入され川原村、北江村、田深村、安国寺村、鶴川村の区域が集まって国崎村が誕生しました。そして1894年には国崎村が町制を施行し、国東町となりました。1901年には国東町が小原村と合併し、新たな町制に移行しました。

その後も地域の変遷は続き、1954年には複数の村と町が合併し、当時の国東町が形成されました。最後の合併は2006年3月31日に行われ、国見町や武蔵町、安岐町などとともに国東市への移行が実現しました。

教育

国東町には、いくつかの教育機関が存在していました。高等学校には大分県立国東高等学校や大分県立国東農工高等学校があります。中学校としては国東町立国東中学校、来浦中学校、富来中学校、そして城崎中学校が設置されていました。小学校も地域に複数あり、国東町立国東小学校、来浦小学校、富来小学校などが運営されていました。

電気

電力供給の面では、国東町は1911年に町営事業の許可を受け、その後1913年には国東電気へ事業を譲渡しました。1915年からは九州水力電気からの受電により電力供給が始まっています。

交通

国東町には鉄道駅は設置されていませんでしたが、最寄りのJR九州日豊本線の杵築駅が利用されていました。また近隣には大分空港もあり、地域内での交通手段としては大分交通グループのバス路線が活用されていました。一般国道213号が通っており、地域へのアクセスには便利な道路網が整備されていました。

名所・旧跡

国東町には歴史的な名所も多く存在しています。特に岩戸寺は、その石造宝塔が重要文化財として認定されています。また、岩戸寺と成仏寺では「修正鬼会」という重要無形民俗文化財の祭事が行われ、地域の文化が今も息づいています。

国東町の歴史は合併により一旦幕を下ろしましたが、地域の人々の記憶や文化は今も受け継がれています。この町は、その豊かな自然と歴史的な背景を持つ、魅力的な場所であったと言えるでしょう。

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