国民参与党

国民参与党の歴史

国民参与党（こくみんさんよとう）は、2010年1月に結成された韓国の政党です。この党は、故盧武鉉前大統領に近い人物たちによって設立され、政権時代の理念を引き継ぐことを目指しました。しかし、2011年12月に他の進歩的政党と合流し、政党としての活動を終えることになります。

誕生と理念

国民参与党は2010年1月17日に公式に発足し、設立大会では盧武鉉政権で統一部長官を務めた李在禎（イ・ジェジョン）が党の代表に選ばれました。この党は盧武鉉の政治理念を貫くことを約束し、以下の6つの大綱領を策定しました。

1. 参加民主主義と市民主権
2. 地域主義政治の克服と開放的政治連合
3. 人中心の社会投資
4. 均衡発展と社会統合
5. 韓半島の平和繁栄と統一の準備
6. 未来を見据えた緑色生態社会

これにより、それぞれの地域における政治的問題を解決し、市民の権利を強化しようとしました。結成からわずか半年後の6月には地方選挙があり、民主党や民主労働党との候補者一本化を図り、いくつかの地方議会に候補者を擁立しました。

選挙の結果と挑戦

地方選挙では、国民参与党は一定の成果を収め、広域議会選挙で5人、基礎議会選挙で24人が当選しましたが、京畿道知事選挙での候補者である柳時敏は現職に敗れてしまいます。2011年3月には中央党職者選挙が行われ、柳時敏が新たに党代表に選出されましたが、同年4月には再選挙でもまた敗戦を喫し、党の進展には厳しい試練が続きました。

統合に向けた動き

その後、国民参与党は必死に進歩政党である民主労働党との統合を模索します。2011年11月には、参与党と民主労働党、さらに新進歩統合連帯との間での統合の合意が形成されました。この合意は、2011年12月4日の全国党員大会で高い賛成率で承認され、元々の3党から新たに「統合進歩党」という政党が発足します。

結束と消滅

最終的に、2011年12月15日に「統合進歩党」が正式に政党登録されることにより、国民参与党はその歴史に幕を下ろしました。約2年間の活動期間でしたが、当党は韓国の政治に一定の影響を与え、進歩主義の流れを後押ししました。国民参与党の短い歴史は、政治の流動性と統合の重要性を象徴するものとなったのです。

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