国民政府主席

国民政府主席とは

国民政府主席（こくみんせいふしゅせき）は、1925年から1948年まで存在した中華民国の国民政府における元首の役職です。国民政府の意思決定機関である国民政府委員会の主席（委員長）を兼務しました。

概要

国民政府主席は、1925年7月1日に国民政府が成立した際に創設されました。それまでの中華民国は、軍閥が各地を支配する不安定な状態にありましたが、孫文の提唱した三民主義に基づき、中国国民党が中心となって国民政府を樹立し、国家の統一と近代化を目指しました。国民政府主席は、その国民政府の代表として、国内外に対して国家を代表する役割を担いました。

1947年に中華民国憲法が施行されると、国民政府は改組され、1948年5月20日に中華民国政府が成立しました。これに伴い、国民政府主席の役職は廃止され、新たに中華民国総統が設置されました。したがって、国民政府主席は、現在の中華民国総統の前身にあたる役職と言えます。また、その前身としては、中華民国大総統が存在します。

正式名称は中華民国国民政府主席と言います。

歴代主席

以下に、正統な国民政府とみなされる国民政府の歴代主席を列挙します。ここでいう「正統な国民政府」とは、現在の中華民国政府を基準としたものです。なお、国民政府主席は、全員が中国国民党の党員でした。

初代: 譚延闓（たん えんかい）
第2代: 胡漢民（こ かんみん）
第3代: 蔣介石（しょう かいせき）
第4代: 林森（りん しん）
第5代: 蔣介石（しょう かいせき）

副主席

国民政府には、主席を補佐する副主席も存在しました。

関連項目

中華民国の歴史
国民政府
中華民国の元首
* 中国国民党主席

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