国民議会 (ブルンジ)

ブルンジ議会下院、通称「国民議会」について解説します。この議会は、ブルンジの立法府として重要な役割を担っています。

構成

国民議会は、直接選挙で選出された100議席と、代理人（co-opted）によって選出された18～23議席で構成されています。議員の任期は5年です。

選挙制度

議員は、ドント方式に準拠した政党名簿比例代表制によって選出されます。全国を17の選挙区に分け、各選挙区で政党や無所属候補者の名簿に基づいて議席が配分されます。ただし、政党や無所属候補者の名簿が国会で代表権を得るためには、全国で2%以上の得票を得る必要があります。

歴史的背景と民族構成

ブルンジは1962年の独立以来、内戦や民族対立に苦しんできました。2005年2月に国民投票で承認された新憲法では、国民議会の議員構成について、フツ族が60％、ツチ族が40％を占めることが義務付けられました。さらに、トゥワ民族グループを代表する3議席を確保することや、女性が議席の少なくとも30％を占めることも義務付けられています。これは、民族間のバランスを保ち、少数民族や女性の政治参加を促進するための措置です。

2005年の選挙

新憲法下で初めて行われた国会選挙は、2005年7月4日に行われました。この選挙では、民主防衛国民会議・民主防衛勢力（CNDD-FDD）が100議席のうち59議席を獲得し、勝利しました。1993年の前回選挙で過半数を獲得したブルンジ民主戦線（FRODEBU）は、25議席にとどまりました。民族進歩連合（UPRONA）は10議席、CNDD-FDDの分離派である民主防衛国民会議（CNDD）が4議席、市民回復運動・ルレンザンゲメロが2議席を獲得しました。必要な民族および性別の割り当てを満たすために、その後18人の議員が追加で議席に入りました。

議長と大統領

2005年8月16日には、CNDD-FDDのフツ族メンバーであるイマキュレー・ナハヨが議長に選出されました。その3日後の8月19日には、下院および上院議会が合同で選挙人団として活動し、ピエール・ンクルンジザを共和国大統領に選出しました。ピエール・ンクルンジザは8月26日に就任しました。

ブルンジ国民議会は、民族構成やジェンダーバランスを考慮した代表制を通じて、国内の多様な意見を反映し、国民統合を促進する役割を担っています。しかし、過去の民族対立の歴史や政治的な不安定さから、課題も多く残されています。今後の国民議会の活動が、ブルンジの平和と安定に貢献することが期待されます。

関連項目
ブルンジの大統領の一覧
国別の立法府の一覧
立法府

外部リンク
公式ウェブサイト

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