国民銀行

株式会社国民銀行（こくみんぎんこう）

株式会社国民銀行は、かつて日本に存在した第二地方[[銀行]]です。本店は東京都千代田区にあり、「こくぎん」の通称で知られていました。中小企業金融の拡充を目的に設立されましたが、その歴史は、所有 структуры の変遷と経営破綻という драматические な событий で彩られています。

歴史

1953年6月19日、国民銀行は中小企業金融の拡充のため、株式会社国民相互[[銀行]]として設立されました。当初から相互[[銀行]]として発足し、無尽会社ではありませんでした。

発足から間もない1954年5月21日、五島慶太率いる東京急行電鉄（東急）が資本参加し、東急グループ傘下に入りました。しかし、1971年、東急グループ2代目である五島昇が、海外事業における資金捻出のため、父・慶太を敬愛していた小佐野賢治に株式の引き取りを依頼。小佐野はこれを快諾し、株式を取得しました。小佐野の死去後、株式は国際興業へと移り、同社社長の小佐野政邦が国民相互銀会長に就任しました。

歴代頭取は、国際興業のメインバンクであった三和[[銀行]]（現：三菱UFJ銀行）から迎えられました。1989年には、第二地方[[銀行]]への転換に伴い、国民銀行と改称しました。

しかし、金融当局は国民銀行が国際興業グループとの間で資本・人的に密接な関係を持ち、グループ企業への融資を優先する「機関銀行」となることを警戒していました。

店舗は、東急との関係から城南地区、国際興業との関係から城北地区や甲府市、埼玉県鳩ヶ谷市（現：川口市）に展開。東京[[証券取引所]]への上場も計画されていました。

経営破綻

1998年末、国民銀行は国際興業グループを対象に第三者割当増資を実施し、自己資本の改善を図ろうとしました。しかし、同年9月末時点で712億円の債務超過に陥っているとの検査結果を金融監督庁から受け、信用不安が発生。取り付け騒ぎが発生し、預金が流出しました。

1999年4月11日、国民銀行は金融再生委員会（後の金融庁）に「金融再生法に基づく管理を命ずる処分」に基づき、破綻を申し出て、自主再建を断念しました。この年、第二地方[[銀行]]の経営破綻が相次ぎましたが、国民銀行はその最初のケースとなりました。

2000年8月、国民銀行は八千代銀行（現：きらぼし銀行）へ営業譲渡され、八千代銀行は預金保険機構から1835億円の資金援助を受けるとともに、同行初となる350億円の公的資金注入を受け入れました。同年10月31日付で国民銀行は営業譲渡の成立に伴い解散。2009年9月18日には清算も結了し、完全に消滅しました。

営業譲渡により、重複する店舗（例：常盤台支店）は譲渡対象外となりました。旧本店営業部ビルには八千代銀行神田支店が設置されていましたが、建て替え工事のため取り壊されました。新ビル「S-GATE大手町北」は2017年5月1日に竣工し、八千代銀行神田支店は同年5月22日から同ビル2階で営業を開始しました。

カミパレス案件

国民銀行破綻の要因の一つとして、カラオケボックス運営会社「カミパレス株式会社（ドレミファクラブ）」に対する90億円を超える不正融資事件が挙げられます。同社は1980年代に石川さゆりの個人事務所が立ち上げた事業でしたが、後に実業家の種子田益夫が関与することになりました。

収益の見通しが立たない状況下で、1997年から十分な担保を設定せず、銀行頭取の承認と石川の連帯保証を得て迂回融資が行われ、銀行に損失を与えました。

カミパレスは1999年10月20日に破産宣告を受けました。同年11月頃から、石川さゆりの『第50回NHK紅白歌合戦』出場が危ぶまれていると報道されましたが、最終的には問題なしと判断され、例年通り出場を果たしました。

この案件で、銀行の旧経営陣と種子田、石川（連帯保証人として）は、不良債権を承継した整理回収機構から損害賠償訴訟を提起され、2002年に東京地裁で経営陣に対して総額20億円、2003年に種子田に約52億円、石川に2億2千万円の支払いが命じられました。石川については、整理回収機構が判決を不服として控訴するとともに、1992年に新築した豪邸を一時差し押さえましたが、最終的に約10億円の賠償で和解しました。

破綻時の頭取は特別背任罪に問われ、2002年の第一審で懲役2年6ヶ月の実刑判決を受けましたが、2004年の第二審で懲役3年・執行猶予5年の有罪判決（実質的に減刑）が確定しました。

参考文献

* 有森隆『銀行の墓碑銘』 講談社、2009年。ISBN 4062152703

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