国道339号

国道339号：津軽半島の縦断路とユニークな階段国道

国道339号は、青森県弘前市を起点に、津軽平野を北上し、津軽半島を縦断して外ヶ浜町三厩地区に至る、全長約129.3kmの一般[[国道]]です。弘前市から五所川原市を経て、津軽半島の北端へと続くこの道路は、地域の重要な交通路であると同時に、独特の景観や歴史を持つ、魅力的なルートでもあります。

津軽平野から日本海沿岸へ

国道339号は、まず弘前市から十三湖付近までは、津軽平野を貫く比較的平坦な道が続きます。広大な田園風景が広がり、穏やかなドライブを楽しめます。十三湖を過ぎると、道は次第に海岸線へと近づき、日本海の荒々しい景観が印象的になります。

絶景ドライブロード：竜泊ライン

特に、中泊町から外ヶ浜町にかけての区間は「竜泊ライン」と呼ばれ、東北地方屈指の絶景ドライブロードとして知られています。竜飛崎と小泊を繋ぐこの区間は約24kmに及び、変化に富んだ風景が魅力です。小泊周辺では、奇岩が連なる海岸線が続き、荒波の迫力を感じることができます。一方、小泊から先は山岳地帯に入り、ヘアピンカーブが続く峠道となります。山頂付近からは、津軽海峡と龍飛崎を一望できる絶景が展開し、天候が良ければ北海道の白神岬を遠望できることもあります。この区間の一部は冬季閉鎖となるため、通行の際には注意が必要です。

竜泊ラインの歴史

竜泊ラインは、かつては交通の難所として知られており、道路らしい道路がなかった時代もありました。この区間の整備には、陸上自衛隊も携わっており、その功績を記念する碑が沿道に建てられています。

全国でも珍しい「階段国道」

国道339号で最も有名なのは、外ヶ浜町三厩龍浜にある「階段国道」でしょう。龍飛崎灯台付近から竜飛漁港へと続く、約362段の階段と歩道からなるこの区間は、車両通行が不可能なため、歩行者専用のルートとなっています。この階段が国道に指定されていることは全国的にも珍しく、独特の観光スポットとして人気を集めています。

階段国道の謎

階段国道の経緯については、いくつかの説があり、いまだ明確な結論は出ていません。有力な説としては、青函トンネル工事のためのバイパス道路建設計画の一環として、暫定的に国道に指定されたとするものがあります。当初は急な坂道だったものが、通学路の整備などを経て、現在の階段へと整備されたという経緯も伝えられています。しかし、メディアに取り上げられたことで観光名所となり、道路の変更案が撤回されたという逸話も残されています。

階段国道の魅力

階段国道は、全長約388.2m、標高差約70mに及びます。整備された階段は歩きやすく、手すりやベンチも設置されています。階段の両側にはアジサイが植えられており、夏には美しい景色を楽しむことができます。階段を下りきると、龍飛漁港へと続く狭い歩道が続きます。この歩道は、かつては民家の軒先をすり抜けるほど狭く、「日本一狭い国道」とも呼ばれていましたが、火災により周辺の民家が焼失し、現在は空き地が広がっています。

国道339号のバイパス

国道339号には、いくつかのバイパス道路が整備されています。藤崎町から五所川原市間、五所川原北バイパス、今泉太田バイパス（七平バイパス）、相内バイパス、梹榔バイパスなどが挙げられます。これらのバイパスは、交通渋滞の緩和や安全性の向上に貢献しています。

沿線の魅力

国道339号沿線には、岩木川、十三湖、竜飛崎、津軽海峡といった自然の名所や、道の駅、温泉などの観光施設も点在しています。歴史ある町並みも魅力の一つです。

まとめ

国道339号は、津軽半島の自然と歴史、そしてユニークな「階段国道」を体験できる、魅力的なルートです。ドライブや観光などで訪れる際には、それぞれの区間の特色を楽しみながら、安全運転を心がけてください。

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