国道346号

国道346号：仙台から気仙沼へ、歴史と自然が織りなす道程

国道346号は、宮城県仙台市青葉区を起点に、岩手県一関市を経由し、宮城県気仙沼市に至る全長約121.8kmの一般[[国道]]です。仙台と気仙沼を結ぶルートとして、国道45号よりもわずかに短い距離で結ぶ近道として機能しています。ただし、岩手県内を一部通過するため、宮城県内完結の路線ではありません。

起点と終点、そして重要な経由地

起点となるのは仙台市青葉区の勾当台公園前交差点です。ここは国道45号、国道48号、国道286号が交わる交通の要衝となっています。終点は気仙沼市の松川で、国道45号と国道284号が交差する地点です。

途中、多賀城市、塩竈市、宮城郡松島町、遠田郡涌谷町、登米市（旧登米郡迫町、中田町、東和町）、本吉郡本吉町など、宮城県内各地の重要な都市や町を結びます。これらの地域は、古くから続く街道筋や交易路として栄え、豊かな歴史と文化を今に伝えています。

歴史を刻む道：佐沼街道から国道へ

国道346号の一部区間、特に宮城郡松島町から登米市迫町佐沼までの区間は古くから「佐沼街道」と呼ばれ、登米・栗原地域を結ぶ重要な連絡路として利用されてきました。人々の往来や物資の運搬を支え、地域の経済発展に大きく貢献した歴史があります。

昭和29年（1954年）には、複数の県道を統合する形で「仙台気仙沼線」として主要地方道に指定され、その後、昭和50年（1975年）4月1日に一般[[国道]]346号として正式に指定されました。平成25年（2013年）の鹿島台バイパス、平成28年（2016年）の本吉バイパスの開通など、近年は道路整備も進み、交通の利便性向上に繋がっています。

重複区間とバイパス、そして道の駅

国道346号は、いくつかの区間で他の国道と重複しています。具体的には、国道45号（仙台市～松島町、気仙沼市本吉町～気仙沼市）、国道108号（涌谷町の一部）、国道398号（登米市の一部）、国道456号（登米市～気仙沼市本吉町）などです。

交通量の増加に対応するため、鹿島台バイパス、本吉バイパス、涌谷バイパスといったバイパス道路も整備されています。また、沿線には「林林館」、「米山」、「大谷海岸」など魅力的な道の駅も点在しており、休憩や地元の特産品を楽しむことができます。

地理と交通：多くの道路と交差する要衝

国道346号は、仙台市、多賀城市、塩竈市、宮城郡松島町、大崎市、遠田郡美里町、遠田郡涌谷町、登米市、一関市、気仙沼市など、多くの自治体を貫いています。

沿道では、国道4号、国道45号、国道108号、国道398号、国道456号などの主要国道に加え、数多くの県道とも交差しています。さらに、仙台東部道路・三陸自動車道（仙塩道路）、三陸沿岸道路（仙台松島道路、桃生登米道路、歌津本吉道路、本吉気仙沼道路）といった高速道路とも接続し、広域的な交通ネットワークを形成しています。

これらの道路網は、地域の経済活性化や観光振興に貢献するだけでなく、災害時の緊急輸送路としての役割も担っています。これからも、国道346号は人々の暮らしや地域の未来を繋ぐ重要な幹線道路として、その役割を担い続けるでしょう。

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