国道399号

国道399号：福島県いわき市から山形県南陽市へ至る変化に富む国道

国道399号は、福島県いわき市を起点に、山形県南陽市に至る全長約197.3kmの一般[[国道]]です。阿武隈高地を横断する険しい山道から、平野部を走る比較的走りやすい区間まで、多様な道路状況が特徴です。

路線概要

起点はいわき市（国道6号常磐バイパスとの交点）、終点は南陽市（国道113号赤湯バイパスとの交点）です。福島県内を主に走り、宮城県七ヶ宿町と山形県高畠町、南陽市を通過します。途中に、福島県田村郡都路村、双葉郡浪江町、伊達郡月舘町、伊達郡霊山町、伊達郡伊達町、福島市（飯坂町）といった重要な経過地があります。

歴史と整備

1982年4月1日に一般[[国道]]として指定され、その後も段階的に整備が進められています。1990年代初頭までは、ダート区間も残っていましたが、現在では舗装された道路が大部分を占めています。しかし、一部区間は依然として狭隘で、対向車とのすれ違いが困難な場所もあります。

特に、福島県と山形県境にある鳩峰峠（標高785m）付近は、落石の危険性もある険しい山道で、いわゆる「酷道」として知られています。

2011年の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故の影響で、国道399号の一部区間が帰還困難区域に指定され、通行止めとなりました。その後、2018年8月に特別通行交通制度が適用され、自動車による通行が可能となりましたが、分岐路は封鎖されているため、迂回が必要な区間が残っています。

主要なバイパス

国道399号では、いくつかのバイパスが整備されています。代表的なものとしては、以下のバイパスが挙げられます。

中島バイパス: いわき市小川町上小川地区の山岳地帯にある狭隘区間を改良するために整備されたバイパスです。十文字トンネル（全長2,875m）を含む全長6.2kmのバイパスです。2022年9月17日に開通しました。
戸渡工区: いわき市と川内村の行政界周辺の狭隘区間の改良を目的として整備されました。戸渡トンネル（全長768m）を含む全長1.7kmのバイパスです。
手古岡バイパス: 川内村手古岡地区の狭隘区間を改良するために整備されたバイパスです。手古岡トンネルを含む全長1.4kmのバイパスです。
津島バイパス: 葛尾村と浪江町の間にある登館峠の急カーブ区間を改良するために整備されたバイパスです。全長7.8kmのバイパスです。

主要な橋梁とトンネル

国道399号には、多くの橋梁とトンネルが建設されています。

トンネル: 十文字トンネル、戸渡トンネル、手古岡トンネルなど

橋梁: 平大橋、平跨線橋、磐城橋、荒神橋、小川の郷跨線橋、下田橋、峰岸跨線橋、新作沢橋、作沢橋、茱萸平1号橋、茱萸平2号橋、新向橋、古峰橋、飯樋橋、百目木橋、伊達橋、軽井沢橋、滑滝橋、石ケ森橋、吉野川橋、羽黒橋、湯河原橋、南陽跨線橋など

重複区間と交差する道路

国道399号は、いくつかの国道と重複区間があります。また、多くの国道や高速道路と交差しています。詳細は以下のとおりです。

重複区間: 国道288号、国道459号、国道114号、国道349号、国道113号、国道13号

交差する道路: 国道6号、国道115号、国道4号、E13東北中央自動車道、など

その他

冬期閉鎖区間：福島市飯坂町茂庭～山形県東置賜郡高畠町湯在家（鳩峰峠）
異常気象時通行規制区間：いわき市小川町上小川～双葉郡川内村大字下河内（落石崩壊の危険があるため）

国道399号は、歴史、地理、そして整備状況など、様々な要素が複雑に絡み合った国道です。その変化に富んだルートは、ドライブ愛好家にとっても魅力的なものと言えるでしょう。しかし、通行する際には、道路状況や通行規制情報などを事前に確認することが大切です。

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