国道41号

国道41号：名古屋と富山を結ぶ歴史と自然の道

国道41号は、愛知県名古屋市東区を起点とし、富山県富山市に至る全長約246.4kmの一般[[国道]]です。名古屋と富山を結ぶ重要な交通路として、古くから人々の暮らしや産業を支えてきました。

路線概要と交通状況

岐阜県美濃加茂市以北では、JR東海高山本線とほぼルートが一致する区間が多いです。しかし、飛騨市古川地区から富山市猪谷地区にかけては、高山本線が宮川沿いの越中西街道を通るのに対し、国道41号は数河峠を越える越中東街道ルートを通るため、山岳地帯ならではの景色や歴史的背景を垣間見ることができます。

名古屋方面は、特に平日・休日問わず、片側2車線、あるいは3車線の区間で激しい渋滞が発生することが知られています。一方、富山方面は休日を中心に混雑が見られます。近年では、名古屋高速[[道路]]や東海北陸自動車道の整備により、渋滞状況は幾分緩和されています。

興味深いことに、東海北陸自動車道の飛騨清見IC～白川郷IC間、五箇山IC～福光IC間は危険物積載車両の通行が禁止されているため、国道41号はこれらの車両にとって重要な迂回ルートとなっています。そのため、大型トラックやトレーラーの通行量も多いのが現状です。

歴史

国道41号の歴史は古く、1953年に二級[[国道]]155号名古屋富山線として指定されました。その後、1958年には一級[[国道]]41号に昇格、1965年には一級・二級[[国道]]の区別が廃止され、現在の一般[[国道]]41号となりました。

1968年には、台風による甚大な災害に見舞われ、飛騨川沿いの区間が崩落、観光バスが転落する事故が発生し、多数の犠牲者が出ました。この痛ましい事故は、道路管理者の防災意識改革、防災対策の強化を促す大きな契機となりました。

路線データと現状

起点: 名古屋市東区泉二丁目2705番（高岳交差点）
終点: 富山市金泉寺65番の1（金泉寺交差点）
総延長: 246.4km

路線状況は地域によって大きく異なります。岐阜県内の大半と富山県内の一部は片側1車線ですが、名古屋市内や小牧市から可児市にかけて、また富山市内の一部は片側2車線、さらには起点付近や富山市街地の一部では片側3車線となっています。

バイパス

交通量の増加に対応するため、多くのバイパスが整備されています。代表的なものとしては、名濃バイパス、美濃加茂バイパス、下呂バイパス、高山バイパスなどがあります。これらのバイパスは、交通渋滞の緩和や安全性の向上に大きく貢献しています。

別名

国道41号には、地域によって様々な愛称が付けられています。

ぶり街道: 富山湾で獲れた寒ブリを飛騨地方へ運んだ歴史に由来する愛称です。
ノーベル街道: 沿線にノーベル賞受賞者のゆかりの地が多いことから名付けられました。
空港線: 名古屋市内区間は、名古屋空港へのアクセスルートとして「空港線」の通称で呼ばれています。

他にも、地域特有の地名や歴史、自然にちなんだ愛称が数多く存在します。

主要構造物

国道41号には、数多くの橋梁やトンネルが建設され、山岳地帯の厳しい地形を克服しています。代表的な構造物として、中濃大橋、七宗橋、金山トンネル、小坂大橋、高山国府トンネルなどがあります。これらの構造物は、地域の交通インフラを支える重要な役割を担っています。

まとめ

国道41号は、単なる交通路というだけでなく、歴史、文化、そして自然が織りなす魅力的なルートです。長きにわたる歴史と、現代の交通事情を反映した整備状況、そして地域住民の生活に密着した様々な愛称は、この道路の奥深い魅力を物語っています。今後の更なる整備によって、更なる安全性の向上と交通の円滑化が期待されます。

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