国鉄キサハ04形気動車

キサハ04形について

キサハ04形は、かつて日本国有鉄道（国鉄）で運用されていた気動付随車です。この形式は1957年（昭和32年）の称号規程改正により創設され、様々な出自を持つ車両が集約されて命名されました。合計で11両が存在し、その中で4種類の番台区分に分かれます。

概要

気動付随車は、主に平坦な路線における気動車列車の増結を目的として製造されました。このタイプの車両は、機関を持たないため使い勝手が柔軟で、メンテナンスコストも低いという特長を持っています。しかし、運転台がないため先頭車両としての運行ができず、駅での入換作業が煩雑になりがちでした。このような理由から、国鉄内ではあまり普及しなかったことが特徴と言えます。

番台区分

0番台

0番台は1934年に製造されたキハ40000形から改造された2両、すなわちキハ40004とキハ40005を起源としています。1950年に大宮工場で機関と運転台を取り外し、付随車に改造された結果、キサハ40800形に改名され、1957年の称号規程改正に伴いキサハ04形の0番台として編入されました。これらの車両は大宮機関区に配属された後、米子機関区へ転属されましたが、1963年と1966年にそれぞれ廃車となりました。

100番台

100番台は、キハ41000形の4両を新小岩工場および五稜郭工場で1950年に付随車として改造したものです。この改造によりキサハ41800形に改名され、その後、1957年にキサハ04形100番台として編入されました。特に41800と41801は新潟地区に転属後、郵便荷物車として使われることになりましたが、1962年には北陸鉄道に譲渡され、後に制御車として改造されました。

200番台

200番台は、1959年にキハ04形とキハ06形の計4両を大宮工場で付随車化したものです。この改造された車両は、液体式気動車との組み込みを前提としており、総括制御回路も装備されていました。これらは茅ヶ崎機関区や高岡機関区に配属され、特に氷見線用の車両は特異な特徴を持っていましたが、1960年代半ばには全て廃車されました。

300番台

300番台は唯一の存在で、元は1937年にキハ43000形として製造された車両でした。1950年に付随車に転用されると、その後いくつかの名称を経て、1957年にはキサハ04形301として編入されました。この車両も1966年まで運用されましたが、その年に廃車となり、キサハ04形は消滅しました。

まとめ

キサハ04形は、わずか11両の小規模ながらも、歴史的に様々な背景を持つ番台区分のある気動付随車でした。各番台は、それぞれ異なる経歴を持ち、国鉄内での役割や変遷が見受けられます。特に、地元のニーズに応じた柔軟な運用が期待された一方で、運転台の不足から発生する運用上の課題もあり、国鉄の一時代を象徴する形でもあったと言えるでしょう。

参考文献

岡田誠一『キハ41000とその一族 上・下』RM LIBRARY 1/2 ネコ・パブリッシング刊（1999年） ISBN 4-87366-183-8 / ISBN 4-87366-186-2

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