国鉄7700形蒸気機関車

7700形蒸気機関車について

7700形は、日本の鉄道史において重要な役割を果たしたテンダ式蒸気機関車です。この機関車は、かつて日本国有鉄道の前身である鉄道作業局やその後の鉄道院、鉄道省に所属していました。7700形は、1894年から製造が始まり、主に勾配線区での運用を目的としていました。

製造の背景

7700形は、イギリスのベイヤー・ピーコック社によって製造されました。最初の12両は1894年に鉄道作業局のために生産され、その後も1903年には北海道鉄道向けに2両が製造されました。車軸配置は2-6-0(1C)で、2気筒の単式エンジンを搭載しています。当初の形式名はAG形で、番号148から159が付与されましたが、後にE4形と改称され、その後の国有化で7700形へと改番されました。

北海道鉄道が製造した機関車も同様の車軸配置ですが、形態的には大きな違いがあります。鉄道作業局の機関車の後継番号が付与される形で、鉄道院において7700形に分類されることになりました。

鉄道作業局のE4形

このシリーズの特筆すべき点は、勾配区間の走行に適した設計がなされていることです。テンダ機関車でありながら、粘着重量を増すために機関車本体に側水槽を設置しているのが特徴です。また、広火室式のベルペヤ火室を採用し、運転室はイギリスのデザインを反映した開放的な構造を持っています。

E4形は、主に東海道線の勾配区間や信越線、磐越線で使用されました。信越線に配置された機関車の一部は、1915年には重油併燃方式に改造されています。しかし、1927年にはすべての機関車が廃車となり、民間に払い下げられたものの、保存されたものはありません。

主要諸元

• - 全長: 14,326mm
• - 動輪直径: 1,219mm
• - ボイラー圧力: 11.3kg/m2
• - 機関車運転整備重量: 38.61t

北海道鉄道のC1形

北海道鉄道の、C1形と名づけられた機関車は鉄道作業局のE4形と比較して多くの相違点があります。まず、側水槽を持たないため、煙室は長くなっています。また、弁装置もワルシャート式に変更されており、炭水車は片ボギー式の3軸タイプで大容量の水槽を装備しています。この機関車は、国有化後に札幌や野付牛に配備され、最終的には磐越線で使用されるようになりました。

主要諸元

• - 全長: 14,935mm
• - 動輪直径: 1,219mm
• - ボイラー圧力: 11.3kg/m2
• - 機関車運転整備重量: 39.75t

まとめ

7700形は、鉄道技術の進化とともに発展を遂げた蒸気機関車であり、その設計や運用の目的には時代の技術が反映されています。今ではその存在は鉄道ファンにとって歴史的な価値を持つものであり、当時の鉄道の発展を語る上で欠かせない存在です。7700形の機関車たちは、長い歴史の中で数多くの将来の鉄道技術に影響を与えました。

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