国際医療福祉大学熱海病院

国際医療福祉大学熱海病院

国際医療福祉大学熱海病院は、風光明媚な静岡県熱海市の東海岸町に位置する医療機関であり、国際医療福祉大学が運営する大学病院としての機能を担っています。地域の中核病院として、高度かつ専門的な医療を提供し、教育・研究の拠点としての役割も果たしています。

病院の成り立ちとその歩み

当院の歴史は非常に古く、1911年（明治44年）5月に設立された「東京第一衛戍病院熱海分院」に遡ります。これは、軍事医療施設の一部として熱海に設けられたものです。その後、時代とともに名称と所属を変遷させていきます。

1938年（昭和13年）2月には、「臨時東京第一陸軍病院熱海分院」と改称され、太平洋戦争終結後の1945年（昭和20年）12月には厚生省（現在の厚生労働省）に移管され、「国立東京第一病院熱海分院」となりました。さらに1950年（昭和25年）7月には、国立東京第一病院から独立し、単独の医療施設として「国立熱海病院」の名称が与えられました。

長らく国立病院として地域の医療を支えてきましたが、2002年（平成14年）7月に大きな転換期を迎えます。この時、国際医療福祉大学が病院を継承し、「国際医療福祉大学附属熱海病院」として新たなスタートを切りました。大学附属病院となったことで、教育・研究機能が強化され、より質の高い医療提供体制の構築が進められました。そして、2007年（平成19年）2月には現在の名称である「国際医療福祉大学熱海病院」に変更されています。

近年の動向としては、地域社会における重要な役割を担う病院として、2019年（平成31年）4月に静岡県より災害拠点病院に指定されるとともに、災害派遣医療チーム（DMAT）の指定病院としても認定されました。これにより、大規模災害発生時における救護活動や医療支援体制において中心的な役割を果たすことが期待されています。

専門性の高い診療体制

当院では、多岐にわたる専門分野の診療科を設置し、様々な疾患に対応できる体制を整えています。内科系では、消化器、循環器、糖尿病・代謝・内分泌、呼吸器、脳神経、腎臓（人工透析を含む）、漢方、アレルギー・総合内科、心療・精神科など幅広い専門外来を設けています。外科系においては、一般外科に加え、移植外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科といった高度な専門領域の治療を提供しています。また、皮膚科、泌尿器科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、小児科といった一般的な専門科に加え、リハビリテーション科、救急科、放射線科、麻酔科・ペインクリニック外科、歯科・口腔外科、病理診断科、緩和ケア科など、多様なニーズに応じた診療が行われています。

さらに、患者様がより適切な治療方針を選択できるよう、セカンドオピニオン外来も開設されており、専門医による多角的な視点からの意見提供を行っています。

公的な役割と地域連携

国際医療福祉大学熱海病院は、地域医療の中核を担う病院として、様々な公的な指定や認定を受けています。救急告示病院として、夜間・休日を含む緊急時の医療に対応しており、先に述べた災害拠点病院としての機能は、有事の際に医療体制を維持・提供する上で極めて重要です。また、静岡県の地域がん診療病院、アレルギー疾患医療拠点病院にも指定されており、それぞれがん医療、アレルギー疾患医療における専門的な診療や地域の医療連携において中心的な役割を果たしています。これらの指定以外にも、各種法令に基づく認定や、関連学会からの認定施設としての評価も得ており、質の高い医療水準が維持されています。

アクセス情報

当院へお越しの際は、公共交通機関のご利用が便利です。JR東海道新幹線およびJR東海道本線の「熱海駅」からは、徒歩でおよそ8分程度の距離にあります。また、熱海駅からは東海バスの「ひばりケ丘行き」に乗車し、「大学病院前（旧 国立病院前）停留所」で下車すると、病院は目の前です。

国際医療福祉大学グループの一員として

国際医療福祉大学熱海病院は、栃木県や千葉県、東京都などに展開する国際医療福祉大学グループの一員です。国際医療福祉大学病院（栃木県那須塩原市）や国際医療福祉大学三田病院（東京都港区）など、グループ全体の医療機関と連携を取りながら、高度医療の提供や人材育成に取り組んでいます。大学病院としての教育・研究機能と、地域に根ざした医療機関としての役割を両立させながら、熱海市および周辺地域の医療充実に貢献しています。

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