国際根拠地論

国際根拠地論について

国際根拠地論とは、日本の新左翼勢力の一つである共産主義者同盟赤軍派が提唱した革命的な政治思想です。この論理は「国際根拠地建設論」とも呼ばれ、前段階武装蜂起論に基づく戦略が挫折した後に新たに形成されました。

理論の背景と目的

この思想の核心には、先進国における階級闘争と、第三世界における民族解放運動、さらに「労働者国家」における官僚独裁制の打倒が同時に行われるべきであるという認識があります。共産主義者同盟赤軍派は、これらの闘争が連携することで、最終的な世界革命を目指すという非常に壮大な構想を持っています。

特に、ソ連や中国といった国々も「労働者国家」として革命の対象に含まれている点が独特です。つまり、これらの国々は単純に社会主義国家として捉えられるのではなく、資本主義国と同様に革命を必要とする存在と見なされているのです。

戦略と実行

国際根拠地論の実行プランは、まず小規模な「労働者国家」に infiltrate し、その国の指導者をオルグ（組織化）し、そこで「国際根拠地」を築くことから始まります。この拠点が確立されることで、先進国において暴力的な革命を引き起こし、同時に第三世界での民族解放革命を進行させることになります。

この結果、最終的には「世界革命戦争」として展開されることを目指しています。この理論のもと、日本国内における様々な過激派グループ、例えばよど号グループや日本赤軍などのメンバーが日本を離れ、海外での革命活動へと突き進むこととなりました。

結論

国際根拠地論は一つの理論に過ぎず、その成功や失敗については議論が分かれるところです。しかし、先進国と第三世界の闘争を一体的に捉え、現代においても影響を及ぼしているという点では、非常に興味深い政治思想であると言えます。

この理論の詳細や影響を理解するためには、より深く歴史や関連する書籍に目を向ける必要があります。例えば、山本正晴の著作『過激派集団の行動と理論』などがその一助となるでしょう。

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