共産主義者同盟

共産主義者同盟（共産同、ブント）について

共産主義者同盟、通称ブントは1958年に設立された新左翼の政治組織であり、特に日本の学生運動において重要な影響を与えました。この組織は、主に全学連で活動していた学生たちが、日本共産党からの分派として結成され、60年安保闘争の中で多くの支持を集めましたが、1960年には解体される運命をたどります。また、再建を試みたものの、その後も1966年に再結成された二次ブントは1970年に再び解体し、さまざまな派閥に分裂しました。

組織の由来と名称

「共産主義者同盟」という名称は、1847年にロンドンで形成された同名の団体に由来しています。略称の「ブント」はドイツ語で「同盟」を意味し、仲間や統一された目的を掲げる意義を持ちます。

主要思想

共産主義者同盟が掲げた思想は、搾取や貧困、抑圧と服従に対する反抗を中心に置いていました。彼らの理念には、世界共産主義革命や革命的な大衆組織の結成、マルクス・[[レーニン主義]]の伝統の復権が含まれています。特に、彼らは日本共産党が平和共存を強調し、世界革命を放棄していると批判しました。また、「組織の前に綱領があるべきではなく、実践の中から綱領を創り出すべき」との考えを強調しました。

歴史の流れ

1950年代後半、日本共産党は冷戦とその影響により、内部の混乱に見舞われていました。党内の主流派と反主流派との対立が高まる中、学生たちは共産党の指導に対する不満を募らせ、1958年12月に共産主義者同盟を結成しました。設立当初のメンバーは約300人でしたが、安保闘争を経てその数は約3000人にまで増加しました。

60年安保闘争において、共産同は全学連を通じて盛んな活動を展開し、特に非暴力的なデモや行動が強調されました。しかし、運動が拡大するにつれ組織としての統一性は失われ、1960年の第5回大会では内部の対立から解体寸前に追い込まれました。最終的に、幅広い派閥に分裂することになり、特に戦旗派や全国委員会派などが誕生しました。

二次ブントと分裂

1966年に再建された二次ブントは、より広範囲の反戦運動や労働運動に取り組みました。しかし、1960年代後半には再び分裂を繰り返し、戦旗派、革命的労働者党、赤軍派など、さまざまな派閥が形成されます。特に赤軍派は、武装闘争を支持し、テロ活動に走ることで注目を集めました。

学生運動とその影響

共産主義者同盟は、1960年代の学生運動や全共闘運動と密接な関係を持っていました。学生たちはさまざまな protest 行動を通じて市民の支持を獲得し、社会における革命的な意識を喚起しました。しかし、安保闘争やその結果により、共産同はその後も分裂を繰り返し、最終的には10以上のセクトに細分化される結果となったのです。

1970年代以降の動向

1970年の安保闘争を経て、新左翼運動は後退し、一時的に勢いを失いますが、いくつかの閥は後に再編成され、様々な政党や運動体に再生することとなります。このような背景から、共産同系列の諸派は現在でも日本の政治運動において重要な役割を果たしています。特に関西では、ブント系の活動が比較的強い基盤を保ちながら続いています。

このように、共産主義者同盟は日本の左翼運動の一翼を担い、その影響力は多様な形で今日に至ります。その歴史と変遷を知ることは、現代の政治運動を理解する上で重要です。

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