国際水産資源研究所

国際水産資源研究所の概要

国際水産資源研究所（こくさいすいさんけんきゅうじょ）は、かつて国立研究開発法人水産研究・教育機構に所属していた機関です。この研究所は、主にマグロやクジラといった重要な水産資源の管理や評価に焦点を当てており、持続可能な漁業の実現に向けた取り組みを行っています。また、漁業調査船「俊鷹丸」を保有しており、実際のフィールドでの調査研究も行っています。

研究組織の構成

国際水産資源研究所は、以下の3つの部門に分かれています：

• - くろまぐろ資源部：クロマグロ類の生態に関する研究と、その資源評価および管理を担当しています。
• - かつお・まぐろ資源部：かつおやマグロ類の生態、および混獲対策に関する研究を行っています。
• - 外洋資源部：クジラ類の資源評価や、さまざまな外洋資源の生態研究に取り組んでいます。

これらの部門は、それぞれ異なる水産資源の特性を活かした研究を進めており、学際的なアプローチで水産業界の発展に寄与しています。

沿革

国際水産資源研究所の歴史は、1949年にさかのぼり、水産庁南海区水産研究所が高知県高知市に設立されたことに始まります。その後、農林省水産試験場の各支部がこの研究所に統合され、1967年には遠洋水産研究所が静岡県清水市に設立されました。この際に、北海道にあった研究所からは、函館支所がそのまま北洋資源部として移管されました。

1970年には北海道から清水へ北洋資源部が移転し、1998年にはこの研究部門が北海道区水産研究所に移されました。2001年に独立行政法人として水産総合研究センター遠洋水産研究所に改称され、2011年には国際水産資源研究所と呼ばれるようになりました。

更に、2016年には水産大学校との統合により、水産研究・教育機構が設立され、2020年にはその他の8つの研究所と一緒に新たに水産技術研究所および水産資源研究所に統合される形で改組されました。このように、水産資源研究所は時代と共に形を変えながらも、持続可能な水産業の確立を目指す研究を続けています。

まとめ

国際水産資源研究所は、水産資源の持続可能な管理と評価を通じて、健全な海洋環境と持続可能な漁業を育むための重要な役割を果たしています。各部門で行われる詳細な研究が、漁業政策の策定や資源保護に大きく寄与しており、今後の水産業の発展においてさらに重要性が増していくことでしょう。

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