国際紙パルプ商事

国際紙パルプ商事株式会社

国際紙パルプ商事株式会社（こくさいかみパルプしょうじ）は、KPPグループホールディングス株式会社の完全子会社として、紙やパルプ分野を専門とする商社です。紙関連の基幹素材を取り扱うほか、パッケージやビジュアルコミュニケーションといった周辺ビジネス、さらに環境に配慮した製品やソリューションの開発・提供にも積極的に取り組んでいます。

事業内容

当社の主要な取扱商品は、印刷用紙、情報用紙、包装用紙、板紙、新聞用紙といった各種紙製品、古紙、パルプ、そしてこれらに関連する化成品など多岐にわたります。これらの素材の供給に留まらず、商品のパッケージング提案や、商業印刷物の企画・提供といったビジュアルコミュニケーション関連事業も手掛けています。近年は、地球環境への貢献を重視しており、「グリーンプロダクト」や「グリーンソリューション」と称する、環境負荷の低減に資する製品やサービスの開発に力を入れています。例えば、森林認証紙の推進や、バイオマス発電関連のシステム提供などが挙げられます。

事業のグローバル展開にも積極的で、海外企業の買収を通じて事業基盤を拡大しています。2019年にはオーストラリアの大手紙商であるSpicers Limitedを、翌2020年にはフランスの有力な紙卸売会社であるAntalis S.A.S.をそれぞれ子会社化しました。これらの戦略的なM&Aにより、海外市場におけるプレゼンスを高め、事業領域を大きく広げています。

国内拠点

国内においては、東京都中央区に東京本店を構えるほか、関西、中部、九州、北日本の主要都市に支店や営業部を展開し、全国を網羅する販売ネットワークを構築しています。また、効率的な物流体制を支えるため、戸田物流センターや仙台東倉庫、北港ヤードなどの自社倉庫に加え、川越物流センターや湾岸地区の倉庫といった主要な委託倉庫、さらには板橋紙流通センターや大阪紙共同倉庫などの共同倉庫を組み合わせた多様な倉庫網を活用しています。

沿革

国際紙パルプ商事株式会社の起源は、1924年（大正13年）2月に大阪市で創業した株式会社大同洋紙店に遡ります。創業以来、数多くの同業他社との合併を繰り返しながら事業を拡大してきました。1926年1月には九州洋紙を合併。1968年9月には本店を東京へ移転し、首都圏での事業を強化しました。1973年3月には王子連合通商と合併し、商号を大永紙通商株式会社へ変更。その後も1975年10月には大成紙業と合併するなど、統合を通じて基盤を固めました。

1999年10月、日亜との合併により、初めて「国際紙パルプ商事株式会社」（後の初代法人）が誕生します。その後も2006年10月の服部紙商事、2007年10月の柏井紙業、2013年1月1日の住商紙パルプ、同年4月1日のダイエイ ペーパーズ インターナショナル コーポレーション（DPIC）といった合併を重ね、国内での事業規模を一層拡大しました。2018年6月26日には東京証券取引所市場第一部へ上場を果たし、市場からの信頼を得ました。海外展開では、2019年7月に豪州のSpicers Limited、2020年7月にフランスのAntalis S.A.S.をそれぞれ子会社化し、グローバル企業としての歩みを加速させました。

2022年に入り、グループ経営体制の再編が行われます。2022年4月1日に国際紙パルプ商事分割準備株式会社が設立された後、同年10月1日、従来の国際紙パルプ商事株式会社（初代）は純粋持株会社であるKPPグループホールディングス株式会社へ商号を変更。同時に、紙パルプ等卸売事業は、国際紙パルプ商事分割準備株式会社から商号変更した国際紙パルプ商事株式会社（2代、現法人）へと承継されました。これにより、事業持株会社から純粋持株会社傘下の事業会社という体制へ移行し、現在に至っています。

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