国際苦味単位

国際苦味単位（IBU）とは

国際苦味単位（IBU; International Bitterness Units）は、ビールの苦味の程度を表すための単位です。ビールの醸造に使用されるホップが、苦味の主な要因となります。IBUは、ビールに含まれる苦味成分の中で最も苦く、かつ含有量が多いイソフムロンの割合をppm（parts per million）で示したものです。

IBUとビールの苦味の関係

一般的に、IBUの値が高いほど苦味が強く感じられますが、麦芽（モルト）の使用量によって苦味の感じ方は変わります。麦芽を多く使用したビールは、苦味が相殺されるため、高いIBU値でも苦味が際立たないことがあります。例えば、Imperial StoutはIBUが50程度ですが、IBUが30のEnglish Bitterよりも苦味が控えめに感じられるのは、Imperial Stoutの方が麦芽を多く使用しているためです。

IBUの技術的な上限は約100とされています。軽いアメリカンラガーのIBUはおおよそ5以下ですが、バーレーワインなどでは100を超えることもあります。

IBUの計算式

IBUは以下の計算式で算出されます。


{\frac {W_{h}\times AA\%\times U_{aa}}{(V_{w}\times 1.34)}}


ここで、

\(W_{h}\) は使用するホップの質量（オンス単位）
\(AA\%\) はアルファ酸度（ホップの種類、栽培方法、収穫年などによって変動）
\(U_{aa}\) はホップを煮沸することによって実際に利用されるアルファ酸の割合
\(V_{w}\) は使用する麦汁の体積（ガロン単位）
1.34 はヤード・ポンド法の単位を使用するための調整係数

\(U_{aa}\) の算出方法には複数の種類があり、算出方法によって結果が異なります。一般的に、煮沸時間が長いほど \(U_{aa}\) の値は増加し、麦汁の密度が高いほど減少する傾向があります。

まとめ

IBUは、ビールの苦味を客観的に評価するための指標であり、ビールの種類や醸造方法によって大きく変動します。IBU値を参考にすることで、自分の好みに合ったビールを見つけやすくなるでしょう。

参考情報

Explanation from Brew Your Own
* How To Brew: Hop Bittering Calculations

もう一度検索