國學院大學博物館

國學院大學博物館

國學院大學博物館は、東京都渋谷区に位置する國學院大學渋谷キャンパス内にある博物館です。この博物館は、考古展示室、神道展示室、校史展示室、企画展示室の4つの展示室で構成されており、多様な視点から日本の文化や歴史に触れることができます。博物館の表記には、「国学院大学博物館」という新字体が用いられることもあります。

概要

博物館の起源は、1928年に樋口清之博士が自身の収集品を寄贈したことから始まった考古学陳列室と、1963年に設立された神道学資料室に遡ります。これらの組織が統合され、学術資料館や伝統文化リサーチセンター資料館を経て、2013年に現在の國學院大學博物館が発足しました。

博物館は、國學院大學の研究開発推進機構によって運営され、日本文化の研究に必要な文化財の収集・保存、研究成果の公開、学内外の研究教育活動への貢献を目的としています。また、ミュージアムショップでは、展覧会の図録、関連書籍、オリジナルグッズ、大学グッズなどが販売されています。

所蔵資料は約11万点に及び、年間5～6回の企画展・特別展を開催しています。さらに、ミュージアムトークやワークショップなどの教育普及事業、博物館連携事業を通して、國學院大學の研究成果や日本文化の発信に力を入れています。

展示

博物館の常設展示は、前身の文物を受け継ぎ、以下の3つのゾーンに分かれています。

考古ゾーン

このゾーンでは、縄文時代から古墳時代、平安時代に至るまでの考古資料が展示されています。主な展示資料としては、以下のものがあります。

深鉢（馬高式土器、火焔型土器）：縄文時代中期、新潟県長岡市深沢町岩野原遺跡出土
土偶：縄文時代後期・晩期、茨城県北相馬郡利根町立木宮前 立木貝塚、埼玉県さいたま市岩槻区 真福寺貝塚など出土
袈裟襷文銅鐸：弥生時代中期・前1世紀、伝滋賀県野洲市小篠原　大岩山遺跡出土
三角縁三神三獣鏡：古墳時代前期・4世紀、出土地不詳　大槻盤渓旧蔵
挙手人面土器：古墳時代前期・4世紀、長野県長野市若穂保科　片山遺跡出土
石枕（重要文化財）：古墳時代中期・5世紀、千葉県市原市姉崎　姉崎二子塚古墳出土
蔵骨器：平安時代・9世紀、茨城県つくば市東岡 金田官衙遺跡（九重東岡廃寺）出土

この他にも、野口義麿、椛島隆、小野良弘、徳富蘇峰、上川名昭、吉谷昭彦、服部和彦、竹岡俊樹といった個人コレクションも展示されています。

神道ゾーン

神道に関する資料が展示されているゾーンです。主な展示資料には、以下のものがあります。

僧形八幡神像：江戸時代（1718年修補）、作者不明
石清水八幡宮供花神饌：現代
男神像・女神像：室町時代後期
『年中行事絵巻』：江戸時代後期（18～19世紀）
吉田[[神道]]行事壇（再現）
山王祭礼図屏風

校史ゾーン

このゾーンでは、國學院およびその設立母体である皇典講究所に関連する資料や、國學院大學が所蔵する資料・コレクションが展示されています。

主な展示資料は以下の通りです。

有栖川宮幟仁親王肖像：明治時代
有栖川宮幟仁親王告諭：1882年11月4日
勲章：明治時代
沃懸地菊蝶図螺鈿印籠
有栖川流書道

デジタル・ミュージアム

國學院大學デジタル・ミュージアムは、大学における研究成果を学内外の研究・教育に活用するためのデータベース群です。学術データベース、オンライン事典、デジタル・ライブラリーなどが含まれ、日本語だけでなく英語や韓国語などでも利用できます。

開館時間と入館料

開館時間は午前10時から午後6時まで（入館は午後5時30分まで）で、土日祝日を含めて通年開館しています。ただし、館内保守や大学の規定により不定期休館日があります。ミュージアムショップの営業時間は午前10時30分から午後5時30分までです。

入館料は無料です。

脚注

詳細は、國學院大學博物館の公式サイトをご確認ください。

外部リンク

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