土居章平

土居章平（どい しょうへい）は、1892年（明治25年）10月6日に生まれ、1978年（昭和53年）11月9日に没した、日本の内務・警察官僚、そして弁護士です。旧姓は八木で、官選の県知事も務めました。

岡山県西西条郡西苫田村上河原（現在の津山市上河原）で、八木喜次郎の五男として生を受けました。その後、津山市一宮で叔父である土居弥之助の養子となり、土居姓を名乗るようになりました。津山中学校、第六高等学校を経て、1919年（大正8年）に東京帝国大学法学部法律学科を卒業しました。

大学卒業後、内務省に入省し、山口県属としてキャリアをスタートさせました。その後、山口県警視を経て、1923年（大正12年）4月には奈良県理事官に就任。さらに愛知県理事官も務めました。1927年（昭和2年）2月には欧米出張を命じられ、1929年（昭和4年）1月に帰国。帰国後は、山口県学務部長、内務省社会局事務官、同書記官、岐阜県書記官・警察部長、青森県書記官・警察部長、宮崎県書記官・内務部長、福岡県書記官・経済部長、大阪府経済部長兼大阪府工業奨励館長など、地方行政における要職を歴任しました。

1938年（昭和13年）4月18日には、山梨県知事に就任。在任中には、満蒙開拓義勇軍の送出が開始されました。また、観光事業の振興にも尽力しました。1940年（昭和15年）1月には石川県知事に転任し、食糧増産や強制貯蓄などを推進しました。1941年（昭和16年）1月には新潟県知事に転任し、政党の解消、地方事務所の開設、新潟縣護國神社の造営などに取り組みました。1943年（昭和18年）7月1日には、依願免本官となり退官しました。退官後は、商業報国会中央本部長を務めました。

戦後、公職追放となりましたが、その後、神戸市で弁護士として開業し、新たな道を歩みました。

土居章平は、そのキャリアを通じて、地方行政の発展に大きく貢献しました。内務官僚としての経験を活かし、各県で様々な政策を推進し、地域社会の発展に尽力しました。また、弁護士としても、社会の公正と正義のために活動しました。

栄典
1940年（昭和15年）8月15日 - 紀元二千六百年祝典記念章

参考文献
歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。
『岡山県歴史人物事典』山陽新聞社、1994年。
* 『山梨縣政五十年誌』山梨縣編、昭和17年12月刊

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