土居通次

土居 通次について

土居通次（どい みちつぐ）は1884年12月22日に生まれ、1952年1月23日に亡くなった日本の政治家であり、内務・警察官僚でした。彼は官選で徳島県知事や室蘭市長などの地位を歴任し、地域の発展に多大な貢献をしました。

経歴

土居通次は堺県堺区、現在の大阪府堺市堺区で土居栄十郎の長男として生まれました。成長した彼は北海道に移り、北海道庁立札幌中学校を卒業。その後、第二高等学校の文科に進み、1912年には東京帝国大学法科大学法律学科を卒業します。卒業後、彼は文官高等試験に合格し、内務省に入省。初めは宮城県の職に就き、柴田郡、遠田郡、牡鹿郡の長を歴任しました。

その後、茨城県や高知県、熊本県、佐賀県、島根県、群馬県、福井県、滋賀県などで重要な役職を務め、地域行政と警察業務に深く関わっていきました。1929年には徳島県知事に就任し、徳島から小松島に至る産業道路の整備や銅山川に関する水問題の解決に尽力しました。しかし、1931年には知事業務を一時休職し、1933年に勇退しました。

その後、北海道に戻り、小樽市の助役を経て、1938年には室蘭市長に就任します。室蘭市長としての彼の任期中、日中戦争の影響を受けて地域経済は活発化しました。土居は太平洋と日鉄埠頭を結ぶ運河の開削を提案しましたが、財政的な制約から実現には至りませんでした。代わりに、輪西、中島、知利別地区の都市計画に注力し、住宅地の整備を進めました。

彼はまた、道の第二拓計埠頭の建設や官立室蘭高等工業学校（現・室蘭工業大学）の誘致など、教育や産業の振興にも力を入れました。しかし、戦時中の厳しい状況の中で、軍部や道の政権による市政への干渉が強まり、最終的には土居自身が助役を解任し、自らも辞表を提出するという形で市長職を辞しました。

戦後と晩年

戦後、土居通次は公職追放を受け、その後の活動は制約を受けました。1952年1月23日に67歳でこの世を去りました。

逸話

土居通次は1905年に大久保偵次らと北海道学生会を創設しました。また、徳島の郷土料理「たらいうどん」の命名にかかわったともされています。{

土居通次の業績は、地域社会における政策や工事の推進により、その後の発展に寄与しました。彼の生涯は日本の政界における重要な一幕であり、彼の行動と判断は時代を反映したものでした。

もう一度検索