土御門晴親

土御門 晴親（つちみかど はれちか）

土御門晴親は、江戸時代の後期に活躍した公卿であり、陰陽師としても知られています。彼は、治部卿である土御門泰栄の息子として、寛政元年に誕生しました。晴親の人生は、彼の家族や官位、さらには陰陽道の発展に関連する重要な要素が多く含まれています。

生い立ちと官位

晴親は、1788年1月15日、父・土御門泰栄と家女房の静心院との間に二男として生まれました。彼の出自は、当時の公卿としての運命を予感させるものでした。寛政10年、彼は従五位下の位に叙せられ、翌年には元服を迎え、右兵衛権佐としての役職に任じられます。これは、彼が公的な役割を果たす第一歩となりました。

その後も晴親は出世を遂げ、享和2年には従五位上に昇進し、さらには文化元年には陰陽頭に任命されるなど、着実にキャリアを築いていきました。文政3年（1820年）には従三位に叙され、天保13年には陰陽頭職を辞するものの、同時に正二位の位を得て実績を重ねました。

晩年と死去

しかし、晴親の人生は長くは続きませんでした。1842年、57歳で亡くなった彼は、その法号を恭謙院殿正二位安倍朝臣晴親卿と名乗り、墓所は京都市下京区の梅小路梅林寺にあります。彼の死去に関する記録には矛盾があり、別の記録では54歳での薨去ともされています。これは当時の文献における記載の不確かさを示している、興味深い点です。

学びと人間関係

土御門晴親は、学問にも熱心でした。彼は特に心学において柴田鳩翁に入門し、深く修行を重ねました。この学びは彼の陰陽師としての活動にも影響を与えたといえるでしょう。また、彼は一時期、明倫舎に在住していました。そのめまぐるしい学びの環境の中で、晴親はどのように深い知識を身につけていったのかは、研究者たちにとっても興味の的です。

家族と系譜

晴親の家族構成も彼の人生において重要な要素です。父親の土御門泰栄は治部卿に任ぜられ、従三位の位を持つ立派な人物でしたが、詳細な母親や妻に関する情報は乏しいです。彼には一人の男子、土御門晴雄と、四人の娘、特に土御門藤子が存在しました。これらの家族もまた、彼の後継者や影響下においての位置づけに影響を与えていたことでしょう。

このように、土御門晴親は、単なる公卿や陰陽師にとどまらず、その多面的な経歴や家族背景から、日本の歴史や文化に名を刻んだ重要な人物でした。

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