土曜天国

土曜天国（どようてんごく）

『土曜天国』は、1970年10月17日から1988年4月9日までCBCラジオで放送されていた音楽番組です。本番組は「土曜天国〜歌謡曲電話リクエスト〜」という正式なタイトルを持ち、毎週土曜日の午後に放送されました。その内容は、リスナーからの電話リクエストで選ばれた歌謡曲をチャート形式で紹介するシンプルなものでした。

概要

CBCラジオが1968年にスタートさせたワイドトーク番組「ばつぐんジョッキー」の土曜版をリニューアルし、本番組が誕生しました。当初の放送時間は土曜の13時から17時までで、時期によっては終了時間が変更されたこともあります。このような自由な時間帯で放送されたことにより、多くのリスナーに親しまれる存在となりました。

各放送では、アナウンサーやパーソナリティーたちがテーマを設けつつ、リクエストの多い曲をチャート形式で紹介し、その合間に楽しいトークを繰り広げました。このスタイルは若年層リスナーから特に支持されました。

2000年から2008年にかけては「土曜天国SUPER」が放送されており、これは本番組のリバイバル版として制作されました。この再編版でも、中心となるリスナー層である30代から40代に焦点を当てたアーティスト特集を行い、基本的なコンセプトは引き継がれています。その後、「土曜天国 ぴかラジ」や「ザ・土曜天国」なども続けて放送されています。

エピソード

1970年代後半、レポートドライバーとして活動していた水谷ミミが「もうすぐ30」というコミックソングを発表し、彼女の年齢に関する話題がリスナーやパーソナリティーの間で盛り上がりました。当時、水谷は年齢を公表しておらず、その謎が番組内での定番トークの一つに。伊藤秀志はこの話題にあやかり、彼女のために曲を作り、歌唱も水谷自身が行いました。

また、放送の裏側では東海ラジオが「不二家歌謡ベストテン」を放送しており、聴取率を巡る競争が繰り広げられましたが、常に聴取率が2位に留まり、つボイノリオは後にこの状況について「努力しても勝てなかった」と述懐しています。

つボイは1977年から「オールナイトニッポン」のパーソナリティーも務めており、両方の番組が生放送であったため、放送終了後すぐに名古屋に戻ってリハーサルに入るという過酷なスケジュールをこなしました。このため、1978年6月には一時的に土曜天国のパーソナリティーを降板。しかし、1982年には再び復帰を果たしました。

パーソナリティー

本番組のパーソナリティーには多くの有名な人物が参加しました。男性では初代パーソナリティーの朝比久雄や、つボイノリオ、冨田和音などが知られています。一方で、女性パーソナリティーには高山ナツキ、兵藤ゆき、宮崎恵美子などが貢献しました。これらの多彩な顔触れが、番組の魅力を一層引き立てました。さらに、特に1970年代以降は、様々な中継やリポートが行われ、リスナーに多くの情報と楽しみを提供しました。

結論

『土曜天国』は、単なる音楽番組に留まらず、リスナーとの対話を通じて多くのストーリーを生み出しました。そのユニークな形式と個性的なパーソナリティーたちのおかげで、長年にわたって愛され続けた番組となったのです。

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