不二家歌謡ベストテン

不二家歌謡ベストテン

『不二家歌謡ベストテン』は、1966年12月4日から1987年9月までの約21年近く、ニッポン放送で日曜日の朝に放送された人気ラジオ番組です。この番組は、不二家を冠スポンサーとしており、リスナーからのリクエストをもとにした音楽ランキングを特徴としていました。

放送内容と形式

番組は、時報が流れた後に不二家のCMが放送され、その後パーソナリティが「不二家　歌謡ベストテン!!」と叫びオープニングを迎えます。放送初めにはパーソナリティがリスナーに挨拶し、曲のリクエストの仕方やチャートの集計方法について説明を行いました。

リクエストは一般の官製はがきや私製はがきに加え、当時の人気商品であるキットカットやLOOKチョコレートの空箱を利用して曲のリクエストを送るというユニークな方法がありました。これにより、リスナーは自らの選んだ楽曲がランクインする様子を楽しむことができました。

集計方法は、リスナーからのハガキや封書のリクエスト、レコードの売上、有線放送やジュークボックスでの人気をもとにしたもので、非常に多角的なデータが活用されていました。リクエストを出したリスナーには、抽選で賞金や不二家製品、特製のトレーナーなどの豪華なプレゼントが用意されていました。

人気曲とランキング

番組の初回の1位に輝いたのは荒木一郎の「今夜は踊ろう」でした。その後も千昌夫の「星影のワルツ」は番組開始後10年間の通算1位を獲得し、最も長期間1位を保持した曲は子門真人の「およげ!たいやきくん」で、13週間もその座を守り続けました。さらに、毎週リスナーに第1位から第3位を予想してもらうコーナーも好評で、正解することでシングル盤レコードを手に入れることができました。

この番組は当初西銀座のスタジオから放送されていましたが、その後有楽町の本社スタジオに移転し、事前収録形式で放送されていました。1987年9月に放送は終了し、約20年10ヶ月の歴史を持つこの番組は多くのリスナーに愛されました。

出演者と変遷

放送当初のパーソナリティはロイ・ジェームス氏で、その後さまざまな司会者が登場しました。1982年から1983年には今仁哲夫氏、1983年から1985年にははたえ金次郎氏、そして1985年から終了まで古舘伊知郎氏が担当しました。各期間ごとにテーマソングやコーナーの内容も更新され、リスナーを楽しませ続けました。

年間チャートとその集計

毎年最初の放送では前年の年間ヒットベストテンが発表され、集計方法は順位に応じてポイントを付与する方式で決定されていました。たとえば1980年の年間1位には、週間チャートで10週連続1位を記録したもんた&ブラザーズの『ダンシング・オールナイト』が選ばれました。

終了とその影響

『不二家歌謡ベストテン』は、日曜午前の音楽ランキング番組としての地位を確立し、次の番組『スーパー電リクサンデーヒットパラダイス』がスタートするまで非常に多くのリスナーに支持されました。放送の終了後も、そのスタイルは他の音楽番組に影響を与え続け、今でも多くのファンに記憶されています。音楽ランキングの番組は今も続いていますが、不二家歌謡ベストテンが持っていた独特の空気感やリスナーとのつながりは、特別なものでした。

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