土湯バイパス

土湯バイパス

土湯バイパスは、福島県福島市土湯温泉から耶麻郡猪苗代町に至る国道115号のバイパス道路です。総延長は19.8kmに及びます。

概要

建設以前の国道115号は、標高1,240mの土湯峠を経由する区間があり、道幅が狭くカーブが連続していました。特に冬期間は積雪のため通行止めとなることが多く、交通の隘路となっていました。

この状況を改善するため、1980年（昭和55年）に土湯バイパスの建設が開始されました。年間を通じて安全な通行を確保し、地域間の交流を促進することが目的でした。

1989年（平成元年）9月には、全長3,360mの土湯トンネルを含む11.3kmの区間が部分開通しました。その後、1992年（平成4年）に横向大橋を含む猪苗代町側の2.2kmの区間、1996年（平成8年）までに起点側の3.0kmの区間、2005年（平成17年）12月には横道トンネルを含む福島市側の3.3kmの区間が開通し、全線が開通しました。

全線開通により、冬期間でも通行が可能となり、観光道路としての役割に加え、福島市から会津若松市を中心とした会津地域への最短経路として、さらには新潟県方面へのアクセス道路としても重要な役割を担っています。

なお、道の駅つちゆから終点までの区間は国道459号との重複区間となっています。

路線データ

起点：福島県福島市土湯温泉町字天沼
終点：福島県耶麻郡猪苗代町大字若宮字高森
全長：19.8 km
車線数：2車線
最急勾配：6%
最小半径：160m

主な特徴

土湯バイパスは、東北地方において標高1,000mを超える地域を通過する道路として、年間を通じて通行可能となった最初の道路です。

土湯温泉から約7km進むと道の駅つちゆがあります。この道の駅は、土湯トンネル開通当初は駐車場のみの施設でしたが、1993年（平成5年）に道の駅として整備されました。

バイパスは磐梯朝日国立公園の区域内を通過しており、豊かな自然景観の中を走ることができます。

トンネル

横道トンネル
東鴉川トンネル
西鴉川トンネル
土湯トンネル

主な橋梁

産ヶ沢橋
上産ヶ沢橋
猪ノ倉橋
片栗橋
角沢大橋
額取橋
こぶし橋
石楠花大橋
東鴉川橋
西鴉川橋
横向大橋
新岩弓橋

沿線施設

土湯温泉
道の駅つちゆ
* 箕輪スキー場

土湯バイパスは、福島県内の主要な観光地や地域を結ぶ重要な道路であり、安全で快適な走行を提供しています。しかし、土湯トンネルは歩行者と自転車の通行が禁止されているため注意が必要です。また、旧道も冬季は閉鎖されます。

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