在リトアニア日本国大使館

在リトアニア日本国大使館について

在リトアニア日本国大使館は、リトアニアの首都ヴィリニュスに所在する日本の在外公館です。この大使館は、日本とリトアニアの二国間関係を促進し、両国間の交流と協力を深める重要な役割を担っています。

歴史

日本とリトアニアの外交関係は、1922年12月20日に樹立されました。これは、日ソ基本条約締結による日ソ国交樹立よりも早い時期でした。しかし、その歴史は平坦なものではありませんでした。

初期の交流: 1919年1月3日、日本は大日本帝国としてリトアニアを事実上承認しました。その後、1922年12月20日には正式にリトアニア政府を承認し、外交関係が樹立されました。これは、日ソ基本条約締結による日ソ国交樹立よりも早い時期でした。
第二次世界大戦前: 1939年11月23日には、当時の臨時首都カウナスに帝国領事館が開設されました。この領事館では、杉原千畝副領事が領事代理として勤務していました。
ソ連による併合: 1940年6月14日、ソビエト連邦はリトアニアに最後通牒を突きつけ、翌日には赤軍が侵攻を開始しました。同年7月21日にはリトアニア人民議会がリトアニア・ソビエト社会主義共和国となることを宣言。8月3日にはリトアニアはソビエト連邦に併合され、独立国としての地位を失いました。この時期、カウナスの帝国領事館は閉鎖され、杉原千畝は、ホテル・メトロポリスに滞在しながら、多くのユダヤ人にビザを発給しました。
戦後の関係再開: 1945年8月15日、第二次世界大戦の敗戦により大日本帝国が崩壊し、1952年4月28日、サンフランシスコ平和条約の発効により日本国が独立を回復します。その後、1990年3月11日にリトアニアがソビエト連邦からの独立を宣言し、1991年9月6日には日本がリトアニアを主権国家として承認しました。そして、同年10月10日、約半世紀ぶりに日本とリトアニアの外交関係が再開されました。
大使館開設: 1992年6月、在デンマーク日本国大使館が在リトアニア日本国大使館の兼轄を開始し、2008年1月1日、ヴィリニュスに在リトアニア日本国大使館が正式に開設されました。

杉原千畝と「命のビザ」

在リトアニア日本国大使館の歴史において特筆すべき出来事の一つは、杉原千畝による「命のビザ」の発給です。第二次世界大戦中、カウナスの帝国領事館に勤務していた杉原千畝は、ナチスの迫害から逃れるユダヤ人難民に対し、日本通過ビザを発給しました。このビザによって、多くのユダヤ人がリトアニアから脱出し、命を救われました。杉原千畝の勇気ある行動は、今日でも国際的に高く評価されています。

大使館の所在地

在リトアニア日本国大使館は、以下の住所に所在しています。

M.K. Čiurlionio 82b, LT-03100 Vilnius

参考文献

エイディンタス, アルフォンサス、アルフレダス・ブンブラウスカス、アンタナス・クラカウスカス、ミンダウガス・タモシャイティス 著、梶さやか、重松尚 訳『リトアニアの歴史』明石書店、2018年。ISBN 9784750346434。

関連項目

日本とリトアニアの関係
駐日リトアニア大使館

外部リンク

在リトアニア日本国大使館
在リトアニア日本国大使館（リトアニア語）
在リトアニア日本国大使館（英語）
在リトアニア日本国大使館 (JapanEmb.Lithuania) - Facebook

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