在日アフガニスタン人

在日アフガニスタン人

日本に一定期間在住するアフガニスタン人、またはアフガニスタン国籍を持つ人々を指します。日本に帰化した人や亡命した人、その子孫はアフガニスタン系日本人と呼ばれます。

概要

2023年6月末時点で、日本に長期滞在するアフガニスタン人は5,618人です。在留資格別に見ると、家族滞在が2,572人と最も多く、次いで技術・人文知識・国際業務が1,299人、特定活動が426人、経営・管理が391人、定住者が326人、永住者が268人、留学が200人となっています。難民認定手続き中の人は12人です。男女別では男性が3,632人、女性が1,986人となっており、年齢別では年少者の割合が比較的高いのが特徴です。

都道府県別に見ると、千葉県が2,327人と圧倒的に多く、次いで茨城県が543人、愛知県が315人、埼玉県が224人、福岡県が209人、東京都が197人、栃木県が175人となっています。特に千葉県に集中していることがわかります。

歴史

冷戦時代

冷戦時代には、レシャード・カレッドや虎山ニルファといったアフガニスタン人が来日しました。レシャード・カレッドは京都大学医学部を卒業後、帰国困難となり医師として日本に留まりました。虎山ニルファは亡命した父親を頼って1990年に来日しています。

2000年代

2001年のアメリカ同時多発テロ事件後、多くのアフガン難民が世界各地に保護を求めました。日本にも78人が難民申請を行いましたが、日本政府は難民受け入れに消極的でした。1999年から3年間で132人が難民申請をしたにもかかわらず、認定されたのはわずか9人でした。在留特別許可も厳しく、同時期に17人しか認められませんでした。難民不認定処分の取り消しを求めて訴訟を起こす人もいましたが、状況は改善しませんでした。2002年には在日アフガニスタン人の人権擁護に関する請願が国会に提出されましたが、同年、在留特別許可で滞在していたアフガン難民のユノス・タヒリが妻子を空爆で失い、自殺するという痛ましい事件も起きています。その後も難民認定は厳しく、2003年から2009年までの間に人道的配慮により在留を認められたのはごくわずかでした。2006年時点で在日アフガニスタン人は646人おり、居住地のトップ5は千葉県、愛知県、東京都、北海道、茨城県、埼玉県でした。

2010年代

2010年になってもアフガニスタンの政情不安は続き、難民発生国であり続けました。2010年時点で在日アフガニスタン人は1148人、居住地のトップ5は千葉県、東京都、愛知県、茨城県、埼玉県でした。2011年からは「未来への架け橋・中核人材育成プロジェクト」が始まり、2015年には245人の留学生がいました。一方で、犯罪に関与する者もおり、窃盗団に関わるアフガニスタン人の存在も報告されています。2017年末時点では在日アフガニスタン人は2,978人、居住地のトップ5は千葉県、愛知県、茨城県、東京都、福岡県でした。

特に千葉県四街道市と佐倉市には多くのアフガニスタン人が居住しており、両市を合わせると約1300人弱がこの地域に集住しています。これは、自動車解体業や産業廃棄物処理業に従事する人が多いことが要因で、特にハザラ人が中心となっています。四街道市のホームページには、全国的にも珍しいペルシャ語（ダリー語）版も提供されています。

脚注

日本の在留資格
難民認定
在留特別許可

関連項目

在日イラン人
アフガン難民

外部リンク

駐日アフガニスタン大使館
* 在アフガニスタン日本国大使館

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